社会保障 (149 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20241113zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(11/13)《財務省》 |
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○ 日本老年医学会のガイドラインでは「5~6種類以上を多剤併用の目安と考えるのが妥当」とされている中、医療扶助においては、
65歳以上の患者の約3割が10種類以上の薬剤を処方されているなど、医療保険分野の対策と差が生じている。
◆医療扶助における多剤処方の状況
(万人)
40
同一月内における処方薬種類数別の患者数
(65歳以上)
35
30
25
20
15
日本老年医学会のガイドライン
「5~6種類以上を多剤併用の目安と考えるのが妥当」
◆医療保険分野と医療扶助分野における多剤投薬対策の比較
医療保険
多剤
投薬
者の
定義
○健康保険法に基づくデータヘルス計画の策定・実施等 ○通知において、指導対象者について、
に係る指針において、「多剤投与率(6剤・15剤)」
「同一月内に 15 種類以上の医薬品
という共通評価指標を設定している。
の投与を受けている者」としている。
○医療費適正化基本方針において、都道府県は「9種
類以上の投薬を受けている65歳以上の高齢者」につ
いての効果額を算定することとされる。
日本老年医学会のガイドラインによれば、「高齢者に対する処方の実態から考えると、
5~6種類以上を多剤併用の目安と考えるのが妥当」としている。
※医療保険か医療扶助かに関らず共通の内容
目標
設定
○医療費適正化基本方針において、都道府県に対し
て、その是正を含め、医薬品の適正使用のための目
標設定を促している。※
○現状、特段示していない。
具体
的取
組例
① 診療報酬において減薬した医療機関を評価
② 診療報酬において薬局が減薬を提案し、処方が変
更された場合に評価
③ 国保データベース(KDB)を通じたレセプト分析
④ 薬局一元化、お薬手帳の利用推進
⑤ 対象者への個別通知
① 福祉事務所がレセプトを通じた定義
該当者の抽出
② 嘱託医等によるスクリーニングを経た
上、改善が必要な者に対し、ケースワー
カー等が訪問等による指導を実施
③ 薬局一元化、お薬手帳の利用推進
※左記①、②は医療扶助にも適用
10種類以上の薬剤を処方されている
方が約3割
10
5
~4剤
5剤
6剤
7剤
8剤
9剤
10剤
11剤
12剤
13剤
14剤
15剤
16剤
17剤
18剤
19剤
20剤
21剤
22剤
23剤
24剤
25剤以上
0
(出所)厚生労働省「社会・援護局関係主管課長会議資料」(令和6年3
月)を基に作成。
「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(平成27年11月4日日
本老年医学会)
※1 種類数の判別には薬価基準収載医薬品コード上7桁を用いた。
※2 令和3年6月診療分の医療扶助に該当するレセプトから、受診者数、
処方された薬剤の種類数別の受診者数を求めた。
※3 患者の状態を勘案していないため、処方された種類数の適否を一概
に判断することはできない。
医療扶助
※ 国が定める医療費適正化基本方針を受けて、都道府県で医療費適正化計画を策定。
【改革の方向性】(案)
○ 給付財源が医療保険か医療扶助かによって医学的に適切な投薬処方量が異なることには、合理的理由が認められないことから、スク
リーニングの電子化・効率化を進めることとあわせて、医療保険の多剤投薬の取組と並びを取り、より多くの対象者への指導を検討
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すべき。また、医療扶助についても、都道府県の医療費適正化計画の中で、医薬品の適正使用のための目標設定を促進すべき。