規制改革推進に関する答申(令和5年6月1日) (15 ページ)
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公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html |
出典情報 | 規制改革推進に関する答申(6/1)《内閣府》 |
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各個別分野における規制改革の推進
1.スタートアップ・イノベーション
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大から3年余りが経過し、この間大きなダ
メージを受けた我が国の経済社会にも変化がみられ、名目GDPの水準はコロナ禍
以前の最高水準を3年半ぶりに上回り、過去最高となっている。また、企業の高い投
資意欲等を背景に、景気の緩やかな持ち直しが続くことが期待されている。このよう
な状況の下において、新たな需要・消費を創出するとともに大きな雇用を生み出すス
タートアップ・イノベ―ションは、日本経済の更なる回復と活性化を促進する上で、
原動力となるものである。
政府が、昨年(令和4年)を「スタートアップ創出元年」として位置付け、
「スタ
ートアップ育成5か年計画」
(令和4年11月28日新しい資本主義実現会議)を策定し
たのは、正に時宜を得たものであり、この計画を深掘りし、社会課題の解決につなが
るGX(グリーン・トランスフォーメーション)
・DX(デジタル・トランスフォー
メーション)等の産業構造転換を進め、持続的な成長を確保していくには、新たな参
入と再チャレンジの際の障壁を低くしていく必要がある。
あわせて、急速な少子高齢化が進行する我が国においては、新産業・既存の産業を
問わず、あらゆる産業分野で担い手となる「人」が活躍できる環境と機会を増やし、
事業活動の生産性を向上していく必要がある。
このため、従前の規制・制度そのものを迅速かつ不断に見直していくことが今まで
以上に重要となる。未来の日本経済を牽引するような人や企業を生み出していくた
めにも、イノベーションを阻む規制の改革に取り組み、成長と分配の好循環の鍵とな
る改革を力強く推進していかなければならない。
以上の観点から、今後取り組むべき規制改革項目を以下のとおり取りまとめた。
(1) スタートアップを促進する規制・制度見直し
<基本的考え方>
我が国の経済の持続的成長にとって、新たな技術やビジネスモデルを活用した
商品・サービスの展開に挑戦するスタートアップは、イノベーションの担い手と
して、新たな需要・消費の創出とともに、大きな雇用を生み出す原動力となるも
のであり、「新しい資本主義」の実現に欠くことのできない要素である。
グローバルな競争の中で、我が国において、優れたアイディアや技術を社会実
装するスタートアップの更なる創出・成長を実現するためには、多様なポテンシ
ャルを持った者が、スピード感をもって積極的に起業し、適時適切に成長の機会
を得て自律的に経営資源を充実していくことができる、スタートアップフレンド
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