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規制改革推進に関する答申(令和5年6月1日) (65 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html
出典情報 規制改革推進に関する答申(6/1)《内閣府》
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助が「いくら儲けようと思っても、それに値するような仕事をしていなければお金
はついてこない。儲けというのは、〝おまえ、もっとしっかりやれよ〟という世間
の声でもある。だから、潤滑油であるお金のみのために仕事をしてはいけない。お
金はどこまでも道具であって、目的はあくまで人間生活の向上である」というとお
り、企業活動の原点は人間生活の向上にあることを十分に踏まえつつ、営利企業だ
からこその知恵も最大限活用していくべきである。
高齢化する世界の先行きを照らす灯台として、我が国は、医療・介護分野におけ
る規制・制度改革を世界に先駆けて進めていく必要がある。
各実施事項において「※」を付した事項については、厚生労働省など関係府省に
おいて成案を得て決定を行う前に規制改革推進会議で議論等を行うことを予定して
いる。
(1)デジタルヘルスの推進① -データの利活用基盤の整備-
<基本的考え方>
医療等データ(電子カルテ、介護記録等に含まれるデータ、死亡情報その他の
個人の出生から死亡までのデータであって診療や介護等に一般的に有用と考え
られるデータをいう。以下同じ。)は人が自らの身体について知る手段であり、
適切な医療やケアを受けるための不可欠の前提でもある。患者であれ健康な者で
あれ、その医療等データを地域の医療機関や介護事業所等で適切に共有されるこ
とによって、より質の高い医療の提供やケアを受けることができる。また、受診
や検査によって得られた医療等データは、感染症対策等の公衆衛生、医療の技術
革新(医学研究・医薬品開発等)、医療資源の最適配分、社会保障制度の持続性確
保(医療費の適正化等)などに活用され、結果として、自らやその子孫を含め社
会全体が裨益することが期待できる。諸外国においては、例えばイスラエルには
全人口をカバーするデータ基盤が存在し、ワクチンの初回投与から僅か2か月で
120 万人という大規模なデータが論文化され、政策や医薬品開発の重要な判断材
料になったという事例も存在する。このように医療等データは貴重な情報資源で
あり、我が国にはNDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)など世
界に冠たる巨大なデータベースもあるが、現時点では十分に利活用されていない。
医療分野に限らない、各種の統計については、実証的な研究やEBPM等の観
点からも有効であり、実際、諸外国においては、類似のデータを基礎として、個
人への補助と政策効果に関する研究など多くの研究が行われている一方で、我が
国では事例が非常に少ない。その原因として、データ提供に多大な時間とコスト
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