規制改革推進に関する答申(令和5年6月1日) (56 ページ)
出典
公開元URL | https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html |
出典情報 | 規制改革推進に関する答申(6/1)《内閣府》 |
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周知する。
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文部科学省は、少子化への対応と教育イノベーションの両立のため、事後型
の規制・制度の充実を図ることにつき、過度な事前の規制・制度につながりか
ねない公私間の定員調整、設置認可に係る審査の基準等による参入規制や私立
学校審議会の運営の現状について、都道府県への調査を継続的に行うとともに、
その結果を公表する。また、この結果を基に、事後型の規制・制度の充実に向
けた必要な方策について検討する。
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文部科学省は、都道府県における高等学校の設置や学則変更の審査について、
都道府県の対応に係る学校関係者からの相談に適切に対応する旨、学校関係者
に周知する。また、学校関係者からの相談の状況について、都道府県との情報
共有を図るとともに、都道府県において適切な対応がとられるよう指導・助言
等を行う。
(9) 初等中等教育における課題解決と教育イノベーションの両立による教育システム
の変革
<基本的考え方>
我が国の教育は、少子化や核家族化、国際化などに加え、最近では、ICTの急
速な発展や新型コロナウイルス感染症への対応など、急激な経済社会の変化によ
る影響を強く受けているが、こうした現状への対応として、人への投資に対する関
心が高まる中で、初等中等教育への期待も増大している。こうした状況下で、授業
内容の追加による授業数増加や「特別な支援」を必要とする児童・生徒の増加など、
授業や生徒指導による教育負担や授業以外の学校に求められる役割に対する負担
も同時に増大してきており、このようなことが、教育リソースが限られ、かつ、そ
の配分が既存制度を前提として硬直的に行われているとの指摘がなされているこ
ともあいまって、教員の疲弊と教職の魅力の低下につながっていると考えられる。
このように、従来教育分野に積み重なってきた課題が、急激な社会の変化で一層
深刻化してきているが、こうした事態に対して文部科学省等が行ってきた政策の
効果については、教育現場の実感として課題の解決にはつながっていないとの指
摘もあり、政策の目的と手段について改めて検討し、見直す必要があると考えられ
る。
初等中等教育分野における規制・制度に求められることは、教育分野における社
会課題の解決に向けた取組自体を、教育イノベーションの源泉として位置付け、教
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