提案書15(2801頁~2999頁) (150 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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プレーンテキスト
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【技術の概要】
歯科用X線フィルムにアルミステップウエッジを貼付して歯槽部をデ
ンタルX線写真撮影し,歯槽骨密度診断ソフトウエアにより補正と正
規化処理を行った後,関心領域の輝度値で歯槽骨減少症と歯槽骨
硬化症を診断する.
【歯槽骨密度評価で使用する機器】
(手順)
アルミステップウエッジ
とともに歯科デンタルX
線撮影
PCでソフトに取り込み評価
【歯槽骨密度評価のメリット】
本技術で歯槽骨密度を計測する際の信頼性と妥当性は,ご遺体を用いた研
究で,医科用CTで測定した骨密度と比較し臨床上十分であることがわかっ
ている.また,歯科で頻繁に撮影するデンタルX線写真を用いる点が効率的,
かつ倫理的である.医科で保険適応されている骨密度測定法(MD法)の歯
科版であり,無症状の骨粗鬆症患者の約90%をスクリーニングできる.
本検査法は,歯科治療における歯や人工歯根を守る歯槽骨減少症(alBMD値が84.9以下)の診断体系を提供するばかりか,要支援・要介護の原
因となる「病的骨折」を防ぐための全身の骨粗鬆症スクリーニング検査を提
供する.また,病的骨折を防ぐために投与されているビスフォスフォネート製
剤等の影響で歯槽骨硬化症,ひいては,顎骨壊死が引き起こされることが
知られているが,その歯槽骨硬化症(al-BMD値が160.8以上)という診断情
報を提供できることも大変画期的である.
【実施例:地域医療介護総合確保基金を利用した香川県の委託事業】
al-BMD値84.9以下の人の割合
al-BMD値160.8以上の人の割合
10.0%
10.0%
8.0%
8.0%
Bone Right法
6.0%
6.0%
第二種医療機器 認証番号 Bone Right「ボーン・ライト」228ALBZX00002000
日本(特許番号 第4077430号), アメリカ(特許番号 第8320654号)
ヨーロッパ(特許番号 第1649809号)で特許取得済
4.0%
4.0%
2.0%
2.0%
【対象疾患】
歯槽骨減少症,歯槽骨硬化症
【診療報酬上の取り扱い】
・D検査
・140点
医科で保険適応されている手指によるMD法(原発性骨粗鬆症の
診断基準2012年度改訂版)(140点,フィルムの費用は手技料とは
別に算定できる)とほぼ同等の骨密度測定法であることから,同
点数を診断時に算定可能とする.
0.0%
0.0%
30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代
男性
女性
合計
40代 50代 60代 70代 80代 90代
男性
女性
合計
平成27年3月より28年7月の17カ月間に,香川県内の11協力歯科医院において,歯科治療
目的で撮影したデンタルX線写真を歯槽骨密度診断ソフトウエア「Bone Right」で解析した
936名(女性:696名,男性:240名)について,歯槽骨減少症(al‐BMD値が85以下)とされた患
者は34件(3.6%)であった(第23回日本歯科医学会総会,演題コード P011,平成28年).
【予想される影響】
本医療技術により,医科歯科連携が盛んになり,骨粗鬆症による骨折者抑
制件数は6万人,医療費や介護費の削減は3440〜5120億円にも達すると
試算されている.
2950