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提案書15(2801頁~2999頁) (161 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

8,760人

見直し後の症例数(人)

8,760人

見直し前の回数(回)

17520回

見直し後の回数(回)

17521回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

代表的な下顎智歯抜歯後の神経障害性疼痛と帯状疱疹を想定して試算した。平成27年度社会医療診療行為別統計を基に,下顎智歯完全埋伏歯の抜
歯件数を求めると年間当たり2,712,000件となる。下顎智歯抜歯後の下歯槽神経傷害の発生率を0.6%と0.08%とし(文献4),このうちの半数が施設
基準を満たす医療機関を受診すると仮定して,9,220人と試算した。一方,帯状疱疹の有病率は,ペインクリニック治療指針第4版によると,人口
10万人当たり最大で410人であり,509,220人との患者数が導かれる。このうち半数が帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行する(文献5)。三叉神経第
2枝第3枝領域の症例の割合を勘案すると対象患者は63,652人であり,そのうち歯科を受診する患者が1/10とすると推定対象患者数は6,365人とな
る。令和元年の社会医療保険診療行為統計(6月審査分)の精密触覚機能検査は365人であり、1年に換算すると365×12か月=4380人/年となっ
た。令和3年度の精密触覚機能検査の施設基準を満たす医療機関を受診する患者が2倍になると推測し,これら歯科における末梢性神経障害性疼
痛患者の合計8,760人を対象とした。これらの患者に月2回レーザー加算を行うとして,17,520回となる。

日本口腔顔面痛学会は関連学会と共同で神経障害性疼痛の診断・治療に関するセミナー・シンポジウム等を継続して開催している。日本口腔顔面
痛学会主催の診査・診断セミナー、エキスパートセミナーでは当該疾患のプレガバリン(商品名リリカ)、ミロガバリン(商品名タリージェ)、
アミトリプチリン(商品名トリプタノール)の薬物療法、星状神経節ブロック、近赤外線療法などの治療法に関する知識も啓発している。これら
を受講していれば併用療法を行うことができ,早い段階で症状を軽減することができる。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 精密触覚機能検査(Semmes-Weinstein monofilament set を用いた定量感覚検査)が実施できる施設。
制等)
人的配置の要件
近赤外線療法に当たっては,歯科医師1名で,適切な知識を有した歯科医師が照射を行う必要がある。セミナーやシンポジウム等の教育を履修し
(医師、看護師等の職種や人数、専門 たうえで治療に当たることが望まれる。主たる実施医師は、精密触覚機能検査研修会を受講
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 前述のガイドライン(非歯原性歯痛ガイドライン改訂版)
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

SGBとは異なり、Horner徴候は出現しないが、ブロックが禁忌な出血性素因を有する患者(抗凝固薬服用患者含む)にも適応となる。SGBには正確
な解剖学的知識と臨床経験が必要であり、近赤外線照射はブロック注射の経験がない施術者にも使用が可能である。近赤外線照射後の重篤な副作
用の報告はなく、安全性に優れている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

近赤外線照射とSGBの利点、欠点を説明した上で、前者を行う場合でも同意を得ておく必要がある。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

該当無し
該当無し

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

⑩予想影響額



番号
技術名

200
薬材料

具体的な内容

適切な診断と近赤外線レーザー治療を行うことで不必要な投薬(プレガバリン、ミロガバリン)などの医療費を抑えることができ、続発して生じ
る副作用の治療費の削減にもつながる。

プラスマイナス

減(-)

予想影響額(円)

27502020
予想される当該技術に係る年間医療費=妥当と思われる診療報酬点数(250点)×10円/点×年間対象患者数(8760人)×一人当たりの年
間実施回数(2回)= 43,800,000円。
近赤外線レーザー治療により1割の三叉神経ニューロパチー患者が症状緩和すると想定。プレガバリンの過剰処方量を抑制できる。150㎎/日×876
人と試算。
111.5(円/錠:75㎎)×2錠×365日×876人= 71,302,020円

その根拠
備考

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

スーパーライザー HA2200 LE1-DX

⑫その他

なし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

なし

⑭参考文献1

⑭参考文献2

1)名称

難治性口腔顔面痛への直線偏光近赤外線の効果についての検討

2)著者

坂本英治,諸冨 孝彦, 北村 知昭, 椎葉 俊司, 矢野 淳也, 永吉 雅人, 寺下 正道, 仲西 修, 風間 富栄

3)雑誌名、年、月、号、ページ

日本レーザー治療学会誌 (1347-4375)6巻2号 Page22-25(2008.01)

4)概要

口腔顔面痛患者59例を対象に近赤外線治療を行った。①内服+神経ブロック治療群35例、②内服+神経ブロック+近赤外線治療群の2群に分類し
た。終診までの期間が近赤外線治療なし群(4.2ヵ月)に対して近赤外線治療を行った群(2.7ヵ月)は優位に短縮された。

1)名称

痛み診療の現座における2015年および2016年の有害事象について

2)著者

田中信彦,山蔭 道明, 具志堅 隆, 關山 裕詩, 中塚 秀輝, 益田 律子, 山浦 健

3)雑誌名、年、月、号、ページ

日本ペインクリニック学会誌 (1340-4903)27巻2号 Page133-142(2020.06)

4)概要

神経ブロック・インターベンショナル治療に関しては、星状神経節ブロック、トリガーポイント注射による合併症が多く報告された。下見診療に
おける安全の確保と質の向上を図る必要がある。

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