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提案書15(2801頁~2999頁) (166 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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周術期の疼痛管理は予後改善に結びつくことが国内外で報告されてきた(「Practice Guideline Dis Colon Rectum
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 . 2017 Aug;60(8):761-784.」(参考文献3),「ERAS protocol」,「外科と代謝・栄養.2018:52(2);P109-116」(参考文献4)、「日本ペイン
クリニック学会誌.2020:27(1);Page79-82」(参考文献5) )。したがって、本手技により患者の治癒率、死亡率、QOLの改善、入院期間の短縮
後等のアウトカム
が見込まれ、医療費抑制につながる。
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

令和3年社会医療診療行為別統計(6月審査分)によると、上顎骨悪性腫瘍手術切除48人、口蓋腫瘍摘出術(口蓋骨に及ぶ)22人、舌悪性腫瘍手術
切除および亜全摘164人、下顎骨悪性腫瘍手術切除・切断71人、上顎骨形成術(単純、複雑、骨移動を伴う)143人、下顎骨折観血的手術(片側、
両側)79人、下顎骨形成術(オトガイ形成、短縮又は伸長、再建、骨移動を伴う)411人、埋伏歯抜歯術1287人、歯根嚢胞摘出術3050人、腐骨除
去手術1894人、歯槽骨整形手術,骨瘤除去手術5781人であった。これらの総計を1年に換算すると
(48+22+164+71+143+79+411+1287+3050+1894+5781)×12か月=155,400人/年となった。このうち20%の患者が神経ブロックを受けているのであ
れば、155,400×0.2=31,080 回となる。

見直し前の症例数(人)

約3万人

見直し後の症例数(人)

約3万人

見直し前の回数(回)

約3万回

見直し後の回数(回)

約3万回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

アメリカ結腸直腸外科学会、消化器外科医および内視鏡外科学会のガイドライン
(Practice Guideline Dis Colon Rectum. 2017 Aug;60(8):761-784.)(参考文献3)に
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す おいて、術後硬膜外鎮痛および局所麻酔を含む多角的鎮痛による疼痛管理が推奨されてい
る。)
る。さらに、ヨーロッパ静脈経腸栄養学会(ESPEN)を中心としたグループが提唱したERAS
(Enhanced Recovery After Surgery; 術後回復の強化)プロトコルにおいても、早期回復
の為、術後多角的な鎮痛管理として末梢または中枢の神経ブロックを推奨している。

神経ブロックは以前より広く知られた治療法である。日本口腔顔面痛学会は治療に関するセミナー等で、神経ブロックに関する知識を啓発してい
る。実施患者への説明や手技実施には技術の習得が必要である。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 該当なし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 該当なし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 該当なし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

三叉神経ブロックはこれまで安全におこなわれている(「森 玲央那, 成田 紗里奈, 田村 高廣, 内山 沙恵, 横田 修一.上顎・下顎形成術にお
ける術中、術後鎮痛を全身麻酔に超音波ガイド下上顎・下顎神経ブロックを併用し良好に管理できた1例.日本ペインクリニック学会誌 2020。27
巻1号 Page79-82)(参考文献5)。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

神経ブロックを行うこと、行わないことの利点、欠点を説明した上で施行の同意を得ておく必要がある。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

該当なし

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

区分をリストから選択

番号
技術名

100
一般病棟入院基本料

具体的な内容

神経ブロックにより急性痛をコントロールすることで、続発して生じる疼痛治療に係る医療費の削減、入院日数の短縮につながる。
減(-)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

885,780,000

その根拠

予想される当該技術に係る年間医療費=妥当と思われる診療報酬点数(450点)×10円/点×年間対象患者数(31080人)= 139,860,000円。
入院日数が約2日短縮されるとすると、一般病棟入院基本料(1650点)×10円/点×2(日)×年間対象患者数(31080人)=1,025,640,000円。

備考

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特にありません

⑫その他

口腔外科領域周術期における痛みを強く訴えている患者に対して、三叉神経ブロックを行うことで、疼痛の遷延化を防ぎ、入院期間の短縮が期待
できる。(入院期間の短縮は⑨関連して減点が可能と考えられる医療技術ではないため、⑫その他に記載した)。

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

なし

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