よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書15(2801頁~2999頁) (42 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体制 特になし
等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門性 特になし
や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の要 インドシアニングリーンの薬剤添付書に則って使用のこと。
件)

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

多施設前向きのphase III trialである医師主導治験(jRCT2031190064)によると何らかの副作用出現は57例中0だった。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

本法は1)海外の承認制度では認められていないが、国際的な学術雑誌において国内外の施設から有効性や有用性が報告されて
おり、一定の評価を受けている。 2)既に保険収載されているリンパ管吻合術においては、術中にほぼ9割以上の施設でイン
ドシアニングリーン蛍光リンパ管造影が行われており、その代替方法は存在しないこと。また手術適応を決める際の外来にお
いても同様に実施されている。3)リンパ浮腫の画像診断法はガイドラインに記載されているものはCT、エコーも含め一つもな
く、インドシアニングリーン蛍光リンパ管造影が唯一のものになる可能性がある。画像診断法がないが故、問診と周径計測だ
けでリンパ浮腫と診断してリンパ浮腫指導管理料を保険請求し、理学療法を実施している施設も多い。また他の浮腫を呈する
疾患との鑑別診断が困難であり、誤診の温床となっている。4)国内での実施実績を、形成外科施設を中心に全国調査したとこ
ろ、少なく見積もっても毎年1,000例以上の患者で実施されていること。5) 医師主導治験が実施されている(jRCT2031190064)
から保健収載の妥当性は申し分ないと考える。6)適応外薬のジアグノグリーンは、社会保険診療報酬支払基金の判断とし
て、原則として、「インドシアニングリーン【注射薬】」を「リンパ管静脈吻合術時のリンパ管検索」に対し「手足の皮内・
皮下注射として使用」した場合、当該使用事例を審査上認めるとなっている。また、現在「医療上の必要性の高い未承認薬・
適応外薬検討会議」に適応拡大の要望を提出し、第53回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において。要望番
号IVS-21
迅速実用化、企業見解確認中となっている。


妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)

⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

①外保連試案点数:1,809点
②別途請求が認められていない必要材料と価格(定価):18,090円
外保連試案2022掲載ページ:356
外保連試案ID(連番):E61 -1-0010
技術度:C 医師(術者含む):2 看護師:1 その他:0 所要時間(分):30

区分
番号
技術名


100
シンチグラム(画像を伴うもの)

具体的な内容
プラスマイナス
予想影響額(円)

予想影響額

1,809
当該手技は、赤外線観察カメラとICGをもちいて撮影したリンパ管の画像を診断する手法であるため、診療報酬の区分はE(画
像診断)が適していると思われる。当該手技の所要時間は1時間ほど有し、薬剤投与の時間10分、撮影までに20分の歩行運動。
撮影時間30分、合計1時間ほど有する。
従来法であるシンチグラフィーはトータルコストが68,820円とされており、従来手技と比べ26%のコストダウンにつながる。

減(-)
1,004,600,000

その根拠

当該手技は従来のリンパシンチグラフィーと比較し、被爆なく安全・簡便に使用可能な手技である。従来のリンパシンチグラ
フィーの医療コストは1回の撮影当たり(診療報酬・薬剤コスト)を加味すると、68,820円となっている。当該手技で用いる薬
剤は500円程度であり、推定撮影回数20,000回より試算すると、
[68,820円-((1809点×10)+500)]×20,000=1,004,600,000円の削減が見込まれる。

備考

リンパ管シンチグラムの保険適応は認められていないが、2019年以降リンパ浮腫の診断検査として、アイソトープの薬品請求
に対して社会保険診療報酬支払基金が支払いを求めている。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
ジアグノグリーン®(第一三共株式会社)、pde-neo 近赤外線カメラ(浜松ホトニクス社)
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等
⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

1)名称
⑯参考文献1

d. 届出はしていない

日本形成外科学会、日本脈管学会 代表的研究者:海野直樹(浜松医療センター院長)前川二郎(藤沢市保健医療センター)、木
股敬裕(岡山大学形成外科教授)
日本静脈学会 理事長 岩井 武尚
A phase III, multicenter, single-arm study to assess the utility of
indocyanine green fluorescent lymphography in the treatment of
secondary lymphedema.

3)雑誌名、年、月、号、ページ

Akita S. Unno N, et al.
Journal of Vascular Surgery, Venous and Lymphatic Disorders
Volume 10, Number 3, page 728-737, 2022

4)概要

二次性リンパ浮腫患者に対してインドシアニングリーン蛍光リンパ管造影法(以下ICG法)の診断の有用性と、リンパ管静脈
吻合手術施行時に有用性について多施設前向きフェーズⅢ治験を行い有効性が高いことを報告した。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Recent Progress in the Treatment and Prevention of Cancer-Related Lymphedema
Simona F Shaitelman,et al.
CA Cancer J Clin. 2015 Jan-Feb;65(1):55-81

4)概要

がん関連合併症であるリンパ浮腫の診断、治療および予防における最近の進歩を総括した総説論文である。その中で、近赤外
線分校技術を用いたインドシアニングリーンリンパ管造影法を紹介し、本法がとりわけ早期のリンパ浮腫患者のスクリーニン
グに有用であるが、米国では未だに研究段階でありFDAの承認を得られていないこと、ICG蛍光が届かない深層のリンパ管の描
出には向かないことを指摘している。

2)著者

⑯参考文献2

2842