最終評価報告書 第3章(Ⅱ5~Ⅳ) (31 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html |
出典情報 | 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》 |
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の増加
本⽬標の評価は、参考指標である「管理栄養⼠・栄養⼠を配置している施設の割合」を⽤いて評
価し、「B* 現時点で⽬標値に達していないが、改善傾向にある(⽬標年度までに⽬標到達が危ぶ
まれる)」であった。
改善傾向にある要因として、児童福祉施設、学校で、配置が促進されたことがある。⼀⽅で、⽬標
年までの達成が危ぶまれる要因として、事業所では配置が進んでいないことがある。
取組との関係では、給⾷施設での管理栄養⼠・栄養⼠の配置を促進する⾃治体、国の後押しが
あったことが影響していると考えられる。都道府県等では、健康増進法に基づき特定給⾷施設の栄養
管理を指導・⽀援し、また栄養管理報告書の提出を求めており、その⼀環として、管理栄養⼠・栄養
⼠の配置が進められた。国は、都道府県等から特定給⾷施設の管理栄養⼠・栄養⼠の配置等の報
告を求めており、モニタリングしている。特に、児童福祉施設では、保育所等での⾷育の位置づけや栄
養管理加算の拡充等による配置促進、学校では⾷育の推進や栄養教諭制度の確⽴により配置促
進が進んだと考えられる。⼀⽅、事業所で配置が進まない背景に、健康増進法では、継続的に1回
500 ⾷以上⼜は1⽇ 1,500 ⾷以上提供する給⾷施設では管理栄養⼠を配置しなければならな
いとされているが、それに満たない事業所での配置が進まないことが考えられる。
<領域全体としての評価>
健康⽇本 21(第⼀次)から継続して⽬標として設定されている適正体重、⾷塩摂取量、野菜
摂取量に関しては、⾷塩摂取量は減少、野菜摂取量は変化なしであった。適正体重については、20
歳代〜60 歳代男性の肥満は第⼀次で増加し、第⼆次に⼊って⼀時減少したものの増加に転じた。
40 歳代〜60 歳代⼥性の肥満は第⼀次で改善し、第⼆次で変化なしに、20 歳代⼥性のやせは第
⼀次で変化なしから第⼆次で改善したが、この 20 年間の割合に⼤きな変化はみられない。適正体
重の維持は、特に 20 歳代〜60 歳代男性の肥満者割合で平成 25(2013)年から増加が⾒ら
れたことについて、増加した⾃治体の特徴の把握、集団の特徴の把握等の要因分析が必要である。
健康⽇本 21(第⼆次)で追加設定された⾷環境に関する⽬標2項⽬は、改善傾向にある。
⾷環境の⽬標である、⾷品中の⾷塩や脂肪の低減に取り組む⾷品企業、飲⾷店の増加について
は、特に⾷塩の低減について⾃治体や学会等でも多くの取組が実施されたことが影響した可能性が
ある。そのことが全体として、⾷塩摂取量の減少につながった可能性がある。また、国が都道府県ごとに
⾷塩摂取量を把握公表したことは、摂取量が多かった⾃治体の取組を促進した可能性がある。
主⾷・主菜・副菜をそろえた⾷事、野菜・果物摂取量の増加は、国全体の⼀貫した運動として⼗
分でなかったと考えられる。また、主⾷・主菜・副菜をそろえた⾷事、野菜・果物の摂取量が多い⾷事
は、⾷費がかかる
44)45)
。そのため、特に所得が低い世帯では成⼈、⼦どもともに副菜の材料である
野菜類、主菜の材料である⾁類、⿂介類の摂取量が少ないことが⽰されており 46)47)、国全体の運
動だけでは改善できない可能性がある。
栄養・⾷⽣活分野全体として、社会経済的要因等による影響の実態把握と分析が必要である。
5.(1)栄養・⾷⽣活
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第3章 Ⅱ