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【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (106 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第三版

入院患者における抗微生物薬適正使用編
13. 入院患者の感染症に対する基本的な考え方
(1) 診断・治療のプロセス
入院患者の発熱へのアプローチ

(i)
要旨


入院患者の発熱ではまずは感染症の可能性からアセスメントする。



原因微生物の特定には臓器特異的な臨床所見に対応した培養検査が必須である。



クロストリディオイデス・ディフィシル感染症(Clostridioides difficile Infection: CDI)を疑
う場合は便培養ではなく CD トキシン/ Glutamate dehydrogenase(GDH)検査を提出する
(CDI の項参照)




感染臓器が特定できない場合は、血液培養を 2 セット採取する。



感染症の検索をしても感染症を示唆する所見が得られなければ、偽痛風や薬剤熱等の非感染
性疾患の可能性について考える。

① 疫学
入院患者の発熱とは、入院して 48 時間以上経過した後に新たに発熱したものを指す。入院患
者の発熱の原因では感染症が最も多い(図 1)ため 1、まずは感染症の可能性から考える。感染
症の中では肺炎、手術部位感染症(Surgical site infection: SSI)、腸管感染症、尿路感染症
(Urinary tract infection: UTI)
、血流感染症等が多い 2。非感染症の中では、薬剤熱、結晶性関節
炎、手技に関連する発熱、血腫等が見られる 1。

図 1. 入院患者の発熱の内訳 1

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