【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (114 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
み検出された場合は汚染菌の可能性を考える(表 3、表 4)。ただし、これらの菌種でも 2 セット
以上で検出されたら真の原因菌として治療することを検討すべきである 24。
CNS に限らず、コンタミネーションかどうかの判断に迷う場合は、血液培養を再検する。患
者の臨床症状が改善しない場合は血液培養再検に加え、抗菌薬治療の開始を検討する。
血液培養を 1 セットのみ提出した場合は、コンタミネーションかどうかの判断は困難である。
表 3. 血液培養から検出された微生物について真の原因菌とコンタミネーションの割合 25
※
菌名
真の原因菌
コンタミネーション
臨床意義不明
肺炎球菌
100%
0%
0%
Candida glabrata
Candida albicans
100%
98%
0%
0%
0%
2%
β 溶連菌
97%
0%
3%
Bacteroides spp.
97%
0%
3%
大腸菌
97%
1%
2%
Klebsiella pneumoniae
95%
1%
4%
黄色ブドウ球菌
93%
1%
6%
Clostridium spp.
64%
24%
12%
腸球菌
63%
11%
26%
Viridans Streptococci
CNS
Corynebacterium spp.
30%
10%
8%
55%
82%
88%
15%
7%
3%
Bacillus spp.※
0%
100%
0%
Bacillus spp.に関しては、8.3%で真の原因菌だったとの報告もある
24
表 4. 血液培養より CNS(Staphylococcus epidermidis:表皮ブドウ球菌)が陽性時の真の原
因菌とコンタミネーションの割合 24
陽性セット数
真の原因菌
コンタミネーション
判定不能
1/1
1/2
2/2
1/3
2/3
3/3
0
2%
60%
0
75%
100%
97%
95%
3%
100%
0
0
3%
3%
37%
0%
25%
0%
抗菌薬の選択の適正化
(v)
要旨
治療開始後には、必ず治療効果を評価し、治療開始 72 時間の時点で細菌感染症の証拠がな
ければ抗菌薬の中止を検討する。
培養で検出された細菌のうち、原因菌と考えられる細菌をカバーする狭域スペクトラムの抗
菌薬へ変更する(狭域化:de-escalation, narrowing )
。
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