【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
の原則に関しては小児にも適応可能な内容であるが、特に具体的な処方例に関しては腎機能正常
な成人患者を対象にして記載されている。このため、小児への使用や腎機能障害時の用法用量調
整に関しては、成書の参照や専門医へのコンサルテーション等、個別のアプローチを行うことを
推奨する。
本編の中における重症患者や免疫不全患者については、それぞれ臓器機能不全や敗血症性ショ
ックを呈しているもの 16、免疫抑制剤や化学療法の投与を受けているものや原発性・後天性免疫
不全症候群等 17 を主な対象としているが、個々の患者における経過や現状を加味して判断するこ
とが望ましい。
なお、抗微生物薬等の処方については、添付文書に記載された内容を確認の上、適切に行うこ
とが重要である。また、参考資料として、本手引きの推奨事項に沿って診療を行う上で確認すべ
き項目をまとめた資料を掲載しているので適宜利用頂きたい。
(5) 科学的根拠の採用方針
急性気道感染症に関して、日本感染症学会(Japanese Association for Infectious Diseases:
JAID)
、日本化学療法学会(Japanese Society of Chemotherapy: JSC)
、日本小児感染症学会、
日本小児呼吸器学会、日本耳鼻咽喉科学会、日本鼻科学会、米国疾病予防管理センター
(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)、 米国内科 学会(American College of
Physicians: ACP)
、米国感染症学会(Infectious Diseases Society of America: IDSA)
、米国小児
科学会(American Academy of Pediatrics: AAP)、欧州臨床微生物・感染症学会(European
Society of Clinical Microbiology and Infectious Diseases: ESCMID)
、英国国立医療技術評価機構
(National Institute for Health and Care Excellence: NICE)等の専門家集団による現在の診療ガ
イドラインの推奨を踏まえつつ、最新の科学的根拠を反映させるために統合解析(メタアナリシ
ス:Meta-analysis)、系統的レビュー(Systematic Review)、無作為化比較試験(Randomized
Clinical Trial)に関する文献検索を行った。文献検索は Cochrane Library、PubMed 及び医中誌に
おいて 2017 年 1 月 1 日-2023 年 1 月 31 日まで行った。英語論文では、“acute bronchitis” OR
“respiratory tract infection” OR “pharyngitis” OR “rhinosinusitis” OR “the common cold” OR
“bronchiolitis” OR “croup”を Medical Subject Headings (MeSH) terms として、日本語論文では、
「急性気管支炎」OR「気道感染症」OR「咽頭炎」OR「鼻副鼻腔炎」OR「普通感冒」をキーワ
ードとして検索を行った。
急 性 下 痢 症 に 関 し て は 、JAID/JSC、IDSA、 米 国 消 化 器 病 学 会 (American College Of
Gastroenterology: ACG)
、世界消化器病学会(World Gastroenterology Organisation: WGO)等の
専門家集団による現在の診療ガイドラインの推奨を踏まえつつ、英語論文では、“diarrhea”AND
(“acute disease” OR “infectious diarrhea” OR “dysentery” OR “acute gastroenteritis”) を MeSH
terms として、日本語論文では、
「胃腸炎」OR「急性下痢」をキーワードとして検索を行った。
なお、急性気道感染症に関しては、慢性の肺疾患や免疫不全のない健康な成人及び小児に、急
性下痢症に関しては、慢性の腸疾患や免疫不全のない健康な成人及び小児に対象を限定して検索
を行った。
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