【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (21 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
なお、乳幼児における急性気道感染症は、訴えや所見を正確に評価することが難しく、また、
特殊な病型としてクループ症候群や細気管支炎等が含まれるため、成人と同様に分類することは
難しく、さらに、発熱を認めた場合には菌血症や尿路感染症等に対する配慮が必要と指摘されて
いること 12 から、本手引きでは、小児の急性気道感染症に係る記載に関しては、学童期以降の小
児を対象とする。
学童期以降の小児における急性気道感染症の疫学は成人に類する 13,14 が、感冒後の二次性細菌
性感染症やマイコプラズマ肺炎の危険性 15,16、GAS による感染症の所見 17、小児特有の薬剤にお
ける危険性 18 等に配慮が必要と指摘されている。
急性気道感染症
急性鼻副鼻腔炎
急性咽頭炎
感冒
急性気管支炎
「風邪」として受診される病態
図 1. 本手引きで扱う急性気道感染症の概念と区分注5
(3) 急性気道感染症の診断方法及び鑑別疾患
急性気道感染症において、抗菌薬が必要な症例と不必要な症例を見極めるために有用な分類と
して、ACP による分類が知られている 3,19-21。これは急性気道感染症を鼻症状(鼻汁、鼻閉)、咽
頭症状(咽頭痛)、下気道症状(咳、痰)の 3 系統の症状によって、感冒(非特異的上気道炎、
普通感冒)、急性鼻副鼻腔炎、急性咽頭炎、急性気管支炎の 4 つの病型に分類するものである
(表 1)。本手引きでも、この分類に基づいて解説を行う。なお、肺炎に関しては、本手引きの
範囲を超えているため成書を参照頂きたい。
注5
「急性気道感染症」内の 4 つの語句の定義としては、Ann Intern Med. 2016;164:425-34.における Acute Bronchitis、
Pharyngitis、Acute Rhinosinusitis、Common Cold の定義を準用した。
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