【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (78 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
あるため極力避けるようにする。原則、臨床診断であり、頸部正面レントゲン検査でのペンシル
サインの確認や側面レントゲン撮影は必須ではないとされている 2。
鑑別診断のためには、異物誤飲のエピソードを聴取する。急性喉頭蓋炎の鑑別では、側面レン
トゲン像が有用なことがあるが、検査より気道確保を優先する 52。
図 6. クループ症候群の自然経過
(iv)
治療方法
軽症では治療は必要ない。安静時に吸気性喘鳴が聴取される場合、喉頭の浮腫改善目的でアド
レナリン吸入やデキサメタゾン経口投与(0.15~0.6mg/kg/回)を行う 23,55-57。発熱、咽頭痛等に
対してアセトアミノフェン等の解熱鎮痛剤を適宜使用する。加湿空気の吸入は効果がない 58,59。
クループ症候群で気道の閉塞による呼吸不全は稀であるが、切迫する気道閉塞症状がある場合は、
気道確保を速やかに行う。
(v)
抗菌薬治療
クループ症候群のほとんどがウイルス性感染症であり、抗菌薬の適用はない 23,52,58。一般的に
は 3 日以内に自然軽快する。ただし、急性喉頭蓋炎が疑われた時には、入院して静注抗菌薬が必
要であり、詳細は成書や学会ガイドラインを参照頂きたい 23, 28。
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