【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (63 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
(3) 小児の急性気道感染症の鑑別
本手引きの対象となる感冒・鼻副鼻腔炎、咽頭炎、クループ症候群、気管支炎、細気管支炎は
急性気道感染症の大多数を占め、原則自然軽快する。日常診療において、抗菌薬の適応となる主
な細菌感染症は、3 歳以降における A 群 β 溶血性連鎖球菌による咽頭炎、感冒・鼻副鼻腔炎が遷
延して起こる細菌性副鼻腔炎、中耳炎や肺炎が挙げられる。これらについては、臨床診断に基づ
き診断し抗菌薬投与の適応を決定する。
その一方で、小児においては重症な疾患あるいは重症化しうる病態を除外することも必要であ
る(図 2)
。まずは、全身状態の悪い患者の除外が前提となる。小児の診療ではしばしば、「なん
となく具合が悪い」状態から重症感染症を拾い上げることが求められる。重症患者を見逃さない
ための客観的な指標として外観・皮膚の循環・呼吸状態を評価す る Pediatric Assessment
Triangle(PAT)
(図 3)が用いられ、看護師や救急救命士等によるスクリーニングが可能となっ
ている 5。
図 2. 小児気道感染症の診療フロー
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