【参考資料4】抗微生物薬適正使用の手引き 第三版 本編 (122 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_45318.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会 薬剤耐性(AMR)に関する小委員会 抗微生物薬適正使用(AMS)等に関する作業部会(第6回 11/19)《厚生労働省》 |
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第三版
表 8. 感染症の治療効果に用いる指標の分類と代表的な例
指標の種類
特徴
代表例
臓器非特異的 モニタリングが容易
発熱、悪寒、悪寒戦慄
な指標
重症度を反映しやすい
全身倦怠感
実施者による評価のばらつき
(特に高齢者)意識状態
が少ない
様々な要因で変動するため、
感染症の病勢評価が難しくな
る場合がある
指標によっては病勢をリアル
血圧、脈拍数、呼吸数
食事量
血液検査所見(白血球数、CRP 値、プロカルシトニン
値、乳酸値)
動脈血液ガス分析所見
タイムに反映しない
感染臓器に
病勢評価に影響を与える要因
比較的特異性
が絞られ、治療している感染
の高い指標
症の増悪/改善を判断しやすい
感染臓器
代表的な指標
肺(肺炎)
呼吸苦、喀痰の量や性状、
(胸膜に炎症が及
べば)胸痛や背部痛
身体所見やグラム染色所見等
呼吸数、酸素飽和度
の指標は実施者による評価の
胸部聴診所見
ばらつきが出やすい
喀痰グラム染色所見
指標によって、あるいは患者
集団(小児、高齢者、免疫不
全者等)によっては感度が低
い
胸部画像所見
腎臓
腰痛/側腹部痛
(腎盂腎炎) CVA 叩打痛、腎臓双手診での圧痛
膿尿・細菌尿
指標によっては非感染症によ
尿グラム染色所見
る影響を受けやすい(例とし
て、肺の指標として挙げた呼
前立腺
排尿困難感、排尿時痛
吸苦や酸素飽和度、胸部画像
(前立腺炎) 直腸指診での前立腺の圧痛
所見は肺水腫等でも変動す
血管内(感染 血液培養の陰性化
る)
性心内膜炎、 画像所見(感染性心内膜炎や感染性動脈瘤
指標によっては感染症の改善
CRBSI)
よりも改善のスピードが緩徐
髄膜・脳
頭痛、嘔気嘔吐
感染臓器によっては臓器特異
(髄膜炎・
意識状態
脳炎)
項部硬直等の髄膜刺激徴候、神経学的所見
的な指標が乏しい
等)
髄液所見
髄液グラム染色所見・髄液・培養の陰性化
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