令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項・一括版) (181 ページ)
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公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_kouki_zentai_shiori_2.pdf |
出典情報 | 令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項)(11/17)《東京都》 |
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挑戦を続ける新たな削減目標」の実現に向け、エネルギー供給に大きな責務を有
する国としての役割をしっかりと果たし、再生可能エネルギーの導入拡大を強力
に推進していく必要がある。
再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第
108号)に基づく固定価格買取制度(以下「FIT制度」という。)が平成2
4年7月から開始され、全国的な再生可能エネルギーの普及により、CO₂ 排出
抑制、エネルギー自給率向上や化石燃料の節約のほか、地域経済活性化や雇用創
出効果など国内経済への波及効果を生んでいる。
一方、発電コストは国際水準と比較して依然高い状況にある。
さらに、全国的に系統制約が依然として発生するなど、再生可能エネルギーの
導入拡大に向けた様々な課題が明らかになっている。特に、太陽光発電設備は、
余剰電力買取制度及びFIT制度の創設を端緒に、我が国で導入量が急速に伸び
ており、寿命を迎える2040年前後に、廃棄物として大量に排出されることが
見込まれている。設備の中の太陽光パネルには、鉛などの有害物質を含有してい
ることから、環境汚染防止の観点から、適正な処理を担保するとともに、環境負
荷削減の観点から、持続的に資源循環を図る必要がある。さらに、再生可能エネ
ルギーによる熱利用は、支援策が不十分であるため普及が進まず、再生可能エネ
ルギーのポテンシャルが十分活用できる状況にはない。
また、消費者の取組として環境に配慮した電力選択を喚起するとともに、国や
電気事業者は、適切な情報発信と消費者ニーズに即した情報提供を行うことが求
められている。
こうした状況に加えて、ロシア・ウクライナ情勢によりエネルギーを取り巻く
環境そのものが大きく変貌し、我が国のエネルギー安全保障が脅かされている。
脱炭素化など産業構造を変えるエネルギーの安定確保が求められる中、電力を「創
る」そして「蓄める」取組は不可欠である。国は、令和3年10月に閣議決定し
た第6次エネルギー基本計画において、2030年の電源構成に占める再生可能
エネルギーの割合を36~38%としつつ、あわせて、再生可能エネルギーの研
究開発の成果の活用・実装が進んだ場合には、38%以上の高みを目指すとして
いるが、あらゆる施策を総動員して、再生可能エネルギーの普及拡大を行う必要
がある。
<具体的要求内容>
(1)2030年の再生可能エネルギー割合38%以上を目指すとしていること
から、再生可能エネルギー導入拡大を最大限加速させること
「2050年カーボンニュートラル」を実現するためには、国レベルでの
再生可能エネルギー施策の強化が極めて重要である。国は、第6次エネルギ
ー基本計画において、2030年の再生可能エネルギーの割合を36~38
%、研究開発成果の活用・実装が進んだ場合には38%以上の高みを目指す
としていることから、2050年の排出実質ゼロの達成に向け、この方針に
沿って38%以上の高みを目指し、再生可能エネルギーの導入拡大を最大限
加速させるべきである。
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