令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項・一括版) (98 ページ)
出典
公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_kouki_zentai_shiori_2.pdf |
出典情報 | 令和5年度 国の予算編成に対する東京都の提案要求(最重点事項)(11/17)《東京都》 |
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有益であることから、指針で想定されている例示を法律に規定するとともに、
目的外利用できる情報の範囲を拡大する必要がある。
(2)即時執行について
特措法の制定後、自治体は特措法に基づき、助言又は指導、勧告及び命令
の手続を経て、代執行による措置を講じることができるようになった。一方
で、都内の幾つかの自治体においては、特措法施行前から空き家等に関する
条例を制定して取り組んでいる。中には、特措法に規定されていない即時執
行(災害等により、人の生命、身体又は財産に危険が差し迫る状態の空き家
等に対して、所有者の同意を得ずに必要な最小限度の措置を講ずること。)
について条例で規定している自治体もある。
しかし、条例に基づく即時執行の規定は、特措法における代執行の規定と
の整合性が整理されておらず、法的根拠が明確でない中での条例を根拠とし
た執行は、訴訟等に発展するおそれがある。
このため、即時執行(これに要した費用の徴収に関する規定も含む。)に
ついて特措法に規定し、位置付けを明確にする必要がある。
(3)空き家の発生を抑制するための特例措置について
当該特例では、相続開始の直前において被相続人の居住の用に供されてい
た家屋であって、当該相続開始の直前において当該被相続人以外に居住をし
ていた者がいなかったものに限って対象としている。
しかし、被相続人が高齢期に健康を保って一人暮らしができる人ばかりで
はなく、介護が必要なため子供世帯との同居を選択する人もいる。
この特例措置は、相続人が使用していない放置された古い空き家や、その
取壊し等後の敷地の流通による有効活用を促進し、空き家の発生を抑制する
ことを目的としているため、一時的な居住の実態により特例の対象とならな
いことについて、区市町村の担当者からも疑問が呈されており、特例の対象
要件を見直す必要がある。
(4)地域活性化施設として利活用する際の補助金及び交付金の要件について
空き家対策総合支援事業(補助金)及び空き家再生等推進事業(交付金)
では、空き家を地域活性化施設として利活用する場合、地域コミュニティ維
持・再生の用途に10年以上活用されるものという要件が課されている。
しかし、この期間の長さでは、所有者等が空き家の利活用に躊躇すること
があり、また、条例でこれよりも短い期間を補助要件としている自治体では、
国の制度を活用することができない。
そこで、地域の状況を踏まえた空き家の利活用等をより一層促進するため
に、空き家を地域活性化施設として利活用する際の補助金及び交付金の要件
を緩和する必要がある。
<具体的要求内容>
(1)空家等の所有者等を特定するために、法改正により指針で想定されている
例示を規定するとともに、目的外利用ができる情報の範囲を拡大すること。
(2)区市町村が特措法に基づき、緊急に危険回避をする際は、所有者の同意を
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