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提案書18(3402頁~3601頁) (104 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図書式

提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

705204

乳房病変に関する病理標本作製における対称器官の通則変更(両側→片側)

日本乳癌学会

【技術の概要】
一般に両側乳房に生じる病変は対称ではない。従って、
両側乳房の病理診断においては、病変は対称では無いこ
とから、それぞれにおいて病理標本を作製する必要があ
る。すなわち、乳房においては対称器官に係る病理標本
作製料の各区分の所定点数を「片側の器官の病理標本作
製料に係る点数とする」と変更することを要望する。

【既存の治療法との比較】
現時点では、病理標本作製料の各区分の所定点数が「両
側の器官の病理標本作製料に係る点数とする」とされて
いるため、両側乳房病変に対し、両側の病理標本作製を
行い、免疫染色等を行っても、片側分しか算定していな
い。例えば、大腸は盲腸、上~下行結腸、S状結腸、直腸
と細分化されているが、乳房における病変についても同
様の取り扱いが望ましいと考える。

【対象疾患】
• 両側乳房に乳癌を否定できない病変を有し、病理学的 【有効性】
両側乳房に悪性を否定できない病変を認めることはまれで
確定診断を要する患者。両側乳癌の場合には、治療法
はなく、その際、病理診断による確定診断が必要である。
選択のために免疫染色等を要する患者。
そのためには針生検等により組織を採取し、病理標本を作
• これまで日本乳癌学会に登録されている乳癌患者のう
製し、病理診断を行うことが不可欠である。また、乳癌の
ち、約10%が両側乳癌である。
治療方針を決めるために、エストロジェンレセプターや
(例)下記のように両側乳房に病変がある場合、しばしば
HER2等の免疫染色を行うことが必須である。適切な治療方
組織型も免疫染色の結果も異なる。従って、全病変
針の選択は患者の予後を改善するために必要不可欠なもの
について病理学的診断をしなければ適切な治療が選
であり、両側乳房内病変に対する正確な病理診断は極めて
択できないことは明らかである。
重要である。特に、薬剤高感受性の乳癌では、両側性に癌
が存在した場合、両側の腫瘍に免疫染色等を同じく実施し、
両側の情報を集約して総合的に判断し、過不足のない治療
方針を立てるのが一般的ある。両側乳房病変に対し、それ
左乳房
右乳房
ぞれ病理標本作製を行い、適切な診断を行うことは乳癌の
治療を行う上では必須である、
ホルモン療法
の適応

浸潤性小葉癌 浸潤性乳管癌
【診療報酬上の取扱い】
抗HER2療法
ER陽性
ER陰性
乳房の疾患については、対称器官に係る病理標本作製料の
の適応
PgR陽性
PgR陰性
各区分の所定点数を「片側の器官の病理標本作製料に係る
3505
HER2陰性
HER2陽性
点数とする」と変更する。