提案書18(3402頁~3601頁) (80 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
705101
提案される医療技術名
頭皮冷却法
申請団体名
日本乳癌学会
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
01内科
13外科
関連する診療科(2つまで)
16乳腺外科
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
頭皮冷却法
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
有
令和4年度
有
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
がん薬物療法の副作用として発生する脱毛症状を緩和するために、薬事上認められた頭皮冷却装置を使用し、がん薬物療法
投与中の患者の頭皮全体を長時間にわたり安定的に冷却する医療技術である。
文字数: 90
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
乳癌
標準的ながん薬物療法を受ける乳癌患者において、保険診療による合併症として、後遺障害に相当する程度の重篤で回復不
能な脱毛が高頻度に発生している。乳房全摘出後の乳癌患者に対するブレストインプラントや、術後のリンパ浮腫予防のた
めの圧迫療法などの合併症対策が治療の一環として保険適用されているにもかかわらず、脱毛の合併症対策である頭皮冷却
法は保険適用されていない。米国においては、頭皮冷却法はCPTコードが付与され公的に保険適用されており、国際的整合
の観点からも保険収載されるべきである。
文字数: 240
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
通院で化学療法を受ける成人の乳癌患者。ただし、以下の場合を除く
低温感受性寒冷凝集素症クリオグロブリン血症クリオフィブリノゲン血症寒冷蕁麻疹中枢神経系悪性腫瘍(原発
性または転移性)肺扁平上皮がん肺小細胞がん頭頸部のがん黒色腫、扁平上皮がん、メルケル細胞がんなどの皮膚が
ん化学療法により治癒目的で治療された血液悪性腫瘍転移の可能性が高い固形腫瘍悪性腫瘍骨髄除去化学療法を予定し
ている患者頭蓋への放射線治療を受ける予定の患者 頭蓋への放射線治療を受けたことのある患者
出典:参考文献1
固形腫瘍患者に対する抗がん剤治療時の脱毛を抑制することを目的として製造販売承認された医療機器を用いて、乳がん患
者に対し、抗がん剤投与の約20分前から頭皮冷却を始め、頭皮が冷却された時点から、抗がん剤の投与を開始し、投与中及
び投与終了後、約90分程度(抗がん剤の種類に依存)まで冷却継続する。
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
以下、当技術の変遷(高度化)について記す。
●医療機器を用いない頭皮冷却(氷を入れた袋での頭皮冷却)
・頭皮全体を覆うことが困難
・長時間にわたり頭皮を冷却することが困難
・徐々に温度を下げ低温に順応させることが困難
●従来の医療機器を用いた頭皮冷却 氷を入れた袋での頭皮冷却の前記課題は改善しているが、
・サイズの異なる頭部への、冷却部の密着性に課題を残す。
・冷却部の温度管理に課題を残す。
●最新の医療機器を用いた頭皮冷却
・冷却部の密着性向上:野球のグローブに類似した形状のキャップを使用、或いはサイズ違いのヘルメット形状のキャップ
の使用により、頭部のサイズが異なる患者に対し安定的に頭皮冷却を可能としている。
・冷却部の温度管理:熱電素子を使用した熱交換器を流路上に設けることと、冷却部への供給時の温度と冷却部からの戻り
時の温度を用いて制御する。あるいは、コンプレッサー内の温度管理及び流量の最適化を実現する。
これにより、常温から徐々に頭部を冷却する機能と温度の安定化を実現させ、患者の頭痛の発生を抑えつつ脱毛抑制効果を
高めている。
出典:参考文献1、参考文献2
区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
J
番号
なし
医療技術名
なし
既存の治療法・検査法等の内容
なし。このことにより、以下のような合併症が発生している。
・99.9%:抗がん剤治療の乳癌患者の脱毛発生率
・94%:8割以上の頭髪が脱毛した患者の割合
・16%:3年以上経過しても回復率50%以下
出典:参考文献3
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
本医療技術を用いた際の非脱毛率は33%~74%と、脱毛抑制効果が確認されている(参考文献2 p35)。
結果のばらつきは、脱毛評価の手法の違いや、レジメンの違い(アントラサイクリン系、タキサン系等)による。
なお、タキサン系薬剤を用いた場合の永久脱毛はドセタキセルで23.3%、パクリタキセルで10.1%報告されている。
出典:参考文献2、参考文献4
3481