よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書18(3402頁~3601頁) (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

612101
脳卒中再発・重症化予防指導料(仮称)
日本ニューロサイエンス看護学会
12神経内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

29脳神経外科
関連する診療科(2つまで)
36リハビリテーション科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
脳卒中再発・重症化予防指導料(仮称)
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する


令和4年度

追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

専門性の高い看護師(慢性疾患看護専門看護師または脳卒中リハビリテーション看護・脳卒中看護認定看護師または日本プ
ライマリ・ケア連合学会認定プライマリ・ケア看護師)が、脳卒中患者を対象に再発および重症化予防について、月1回、
30分以上の指導を行う。

文字数: 122
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

脳卒中

脳卒中発症の危険因子は生活習慣に起因し合併症保有率が高い。急性期治療後、生活習慣の改善が適切に行われない場合、
再発率が高く、重篤化することが特徴であるが、再発予防指導実施率は低い。看護師主導の自己管理教育による脳卒中再発
予防に関する研究では、再発予防指導群で脳卒中再発の発生率が半減し(Fukuoka.Y et al., 2019)、収縮期血圧の目標達
成率と、健康行動に対する自己効力感が有意に改善し、自己管理行動が維持した。海外でも、看護師のフォローアップで、
収縮期血圧および LDL-Cの治療目標達成率が有意に向上し、看護師の介入に関するメタ分析では、収縮期血圧が改善したこ
とが報告されている。

文字数: 299
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

以下の要件を満たす脳卒中患者
・modified Rankin Scale(mRS:脳卒中重症度評価スケール)0~3の者
・外来通院中の者

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

【方法、実施頻度、期間】
1回の指導を30分間とし、月1回の頻度で、期間は 6ヶ月目(計7回)までを算定期間とする。
【内容】
初回:知識(脳卒中と危険因子の病態、生活習慣、メンタルケア、ストレスマネジメント、セルフモニタ
リングなど)の提供を行う。そして、危険因子の特定や改善方法を決定する。
1ヶ月目(2回目):知識の提供に加え、生活習慣改善にむけた行動目標の設定を行う。
2ヶ月目(3回目)~6ヶ月目(7回目):知識の提供に加え、患者の取り組み状況の評価を行い、生活習慣
についての改善行動の目標を再設定する。そして、今後の自己管理の方法について、指導する。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)

区分をリストから選択

番号
医療技術名

なし
なし

既存の治療法・検査法等の内容

なし

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

脳卒中再発予防に関する「看護師主導の自己管理教育による6ヶ月間の再発予防指導」は、「通常ケア」と比べ、脳卒中の
年間再発率が半減する。さらに、心血管イベントも半減する。
また、「看護師主導の自己管理教育による6ヶ月間の再発予防指導」は、診療ガイドラインにおいて推奨されている医学的
に根拠が証明された方法で教育を提供するため、危険や不利益は考えにくい。

脳卒中の既往を有する外来通院中の321人の脳梗塞患者(mRS:0~3)を対象にした「看護師主導の自己管理教育による6ヶ
月間の再発予防指導」を実施する前向きランダム化比較試験では、通常ケア群に比べ、脳卒中再発の発生率が半減(再発予
防指導群2.96人/年、通常ケア群6.27人/年)した(HR:0.49,95%Cl:0.19-1.29)。(Stroke,50(3):705-712)

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

1b

ガイドライン等での位置づけ

⑥普及性

年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)

※患者数及び実施回数の推定根拠等

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

脳卒中治療ガイドライン2021において、患者の行動変容を長期的
に継続させるために、対面、郵便、オンラインなどによって自己
管理プログラムを提供することは妥当である(推奨度B 工ビデン
スレベル高)。(pp.257-258)

174,000
1,218,000
我が国の脳卒中発症患者数は、290,000人/年と推定され(Takahashi. N et al., 2017)、そのうち当該
技術の対象者とするmRSの患者は脳卒中全体の約60%(脳卒中データバンク2021, 2021)であることから、
174,000人としている。その174,000人に対して、6ヶ月間(7回)の「看護師主導の自己管理教育による再
発予防指導」を実施すると、年間実施回数は1,218,000回としている。

3426