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提案書18(3402頁~3601頁) (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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③再評価の根
拠・有効性

褥瘡では、WOCNが在職していない訪問看護ステーションの看護師が褥瘡ケアを実施する際に、セキュリティの担保された通信システムを利用して
WOCNとビデオ通話を行い、WOCNが指導するというICTによるコンサルテーションの効果検証がなされている。この結果では、褥瘡を評価する
DESIGN-R得点が、コンサルテーション前には得点変化がなかったのに対し、コンサルテーション後では2点減少(改善)し、遠隔コンサルテー
ション後の方が有意に得点減少が大きかった(参考文献4)。
ストーマ周囲皮膚障害では、WOCNが在職していない訪問看護ステーションを含む病院外施設の看護師がストーマ周囲皮膚障害のケアについて同行
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 訪問することなく、携帯端末を用いた皮膚障害の画像と患者情報をWOCNにセキュリティの担保された通信システムを利用して相談し、WOCNが指導
後等のアウトカム
するというICTによるコンサルテーションを行うことの効果検証がなされている。この結果では、ストーマ周囲皮膚障害の重症度を評価するABCDStomaの点数は相談時と比べて相談2週間後には減少(治癒と改善)が88.9%、不変(変化なし)が11.1%であった。なお、不変のストーマ保有者
は、2週間のケアでは改善しない慢性の病態である潰瘍・組織増大の皮膚障害であった(参考文献3)。
化学療法では、がん患者60名を対象としたランダム化比較試験により、遠隔看護を行った介入群は、対照群と比べ、介入後1ヵ月と2ヵ月の支持療
法のニーズが有意に減少し(p<0.05)、遠隔看護による有効性が明らかにされている(参考文献5)。

ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の年間対象者数および年間実施回数は、2020年度第7回NDBオープンデータの最新調査により算出した。ただし2020年度は新型コロナウイ
ルス感染症拡大のため、専門性の高い看護師との同行訪問は大幅に減少していたと推察される。再評価によって対象患者数や実施回数は変化しな
いと推定した。

見直し前の症例数(人)

1979人

見直し後の症例数(人)

1979人

見直し前の回数(回)

1979回

見直し後の回数(回)

1979回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

テレナーシングガイドライン(2021)には在宅患者訪問看護・指導料3の対象(褥瘡ケア、
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等
ストーマケア、緩和ケア)に関する具体的な記載はないが、ICTのリスク管理と基本、実践
の改訂の見込み等を記載する。)
方法、エビデンスと推奨について明記されている

専門の研修を受けた看護師であり、すでに十分な成熟度を得ている。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 現行に同じ
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 現行に同じ
性や経験年数等)
その他
「テレナーシングガイドライン(日本在宅ケア学会、2021年)」、「オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省、2020年(2022年一
(遵守すべきガイドライン等その他の 部改訂)」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第5.2版(厚生労働省、2022年)」を遵守する。
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

対面訪問と同様、安全性の確保を行う。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

ICTを用いて患者の個人情報を共有する際は、患者の同意を得る、プライバシーを守る場所で行う、情報の守秘義務、情報のセキュリティ対策を
徹底して行う。「テレナーシングガイドライン(日本在宅ケア学会、2021年)」、「オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省、
2020年(2022年一部改訂)」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第5.2版(厚生労働省、2022年)」を遵守する。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠

1,285点
1,118点
ICTによる同行訪問の場合は、既収載の情報通信機器を用いた診療の算定点数に準じて現行の87%(1,118点)とした。

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)

特になし

区分をリストから選択

番号
技術名

特になし
特になし

具体的な内容

特になし
減(-)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

604万8,900円/年の減額

その根拠

①現在の年間医療費
2020年度第7回NDBオープンデータの最新調査より、現行の算定件数は1,979件/年
1,979件/年×1285点×10円=2,543万150円/年
②当該技術の保険収載に伴い減少すると予想される医療費
同行訪問をICT50%(990件/年)、対面50%(989件/年)と仮定し、
ICT(990件/年×1285点×10円=1,106万8,200円/年)+対面(989件/年×1285点×10円=1,270万8,650円/年)=2,377万6,850円/年
③移動時間の削減に伴う人件費の削減

復の移動時間を1.5時間と仮定し、
看護師時給※2,960円×1.5時間×990件=439万5,600円/年
※生体検査試案第7.4版用(R04年度改定)より試算
④予想影響額
①2,543万150円/年-②2,377万6,850円/年+③439万5,600円/年=604万8,900円/年
上記に加え、当該医療技術の導入により、症状の重症化予防と改善、予定外の外来受診や緊急入院等が回避できると、相当な額の医療費削減にな
ると予想される。また、患者は診療報酬以外にWOCNの訪問時の交通費も負担しているため、ICTが利用できると交通費分の患者負担も軽減され
る。

備考

特になし

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