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提案書18(3402頁~3601頁) (185 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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概要図書式

提案番号(6桁)

申請技術名

申請学会名

717101

悪性腫瘍遺伝子病理組織標本加算

日本病理学会

【技術の概要】WHO病理組織診断分類では遺伝子変異を付記する診断名が推奨され世界水準となっている。しかし日本では、病理診断時の
遺伝子変異検索が保険収載されていないため、遺伝子変異を併記した病理診断ができていず、「NOS」を付記した診断(遺伝子変異検索を行
わない際に付与する国際ルール)になっている。遺伝子変異を併記した病理診断を臨床担当医や患者に届けるために必要不可欠な技術である。

【対象疾患】WHO病理組織診断分類で、遺伝子変異の併記
が求められている原発性・転移性悪性腫瘍。特に「N006悪
性腫瘍病理組織標本加算」として第13部病理診断に挙げら
れている手術の「K番号」に対応する疾患が対象である。
【既存の治療法(検査法)との比較】遺伝子検査に関して
は「第3部検査 D004-2悪性腫瘍組織検査」としてすでに
保険収載されているが、病理診断のために必要な病理組織
検体を用いた遺伝子変異検索は保険適応になっていず、
「第13部病理診断」での保険収載を求める。なお悪性腫瘍
病理診断時に遺伝子変異を検索することにより、約20%の
症例で有効な遺伝子変異が見つかるとの報告がある。その
ため、その後の適切なコンパニオン検査、マルチコンパニ
オン検査及びがんゲノムプロファイリング検査(CGP)実
施時の参考にもなり、医療費削減にもつながる。
【アウトカム】検査の効率化により患者への治療導入タイミ
ングの適正化にもつながるため、治療成績向上、患者負担の
軽減において有用である。さらにこれまでがんゲノムNGS
データは年間1.5万件程度で、その90%近くが海外流出して
いる。一方、本技術は日本国内で実施するため、NGSデー
タは年間約8万件増え、その大部分は国内に残る。またCGP
検査費用である総額42億円の大部分は海外企業に流れてい
るが、本技術に移行することで国内還流分が増えるなどのメ
リットもある。なお、病理診断に必要な技術であるため「エ
キスパートパネル」は不要である。
【医療費削減】(1癌種だけでも)マイナス715,312,000円

進行がん症例の悪性腫瘍病理遺伝子標本作製を行った際の
シミュレーション
新規発症がん
患者=100万人
/年
薬物療法が必
要ながん患者
数=40万人

がんの病理組織診断

世界標準である分子分類に
準拠した病理診断の実現

悪性腫瘍遺伝子病理
組織標本作製
約80%

約20%

CDx相当の変異なし

治療を急ぐ患者
Upfront CGP

CDx相当の標的有

標準治療1st

CDx検査(CGPを含む)

標準治療2nd..

標的治療薬の投与

BSC
不要なCDx、CGP省
略による10億円の
医療費削減効果

CGP (F1, NOP)
CGP標的有

BSC

初期より効
果ある薬物
療法による
治療費削減
と患者視点
の医療実現

…治験対象の
変異がある場
合に限定

治験・臨床試験

【診療報酬上の取扱い】N006 告示 注6 別に厚生労働大臣が定める
施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療
機関において、悪性腫瘍に係る検体から病理診断の補助ために必要な遺
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伝子病理組織標本作製を行った場合に、所定点数に加算する。