提案書18(3402頁~3601頁) (85 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
705201
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
セルブロック法による病理組織標本作製および免疫染色(免疫抗体法)(乳癌の追加)
日本乳癌学会
16乳腺外科
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
34病理診断科
関連する診療科(2つまで)
00なし
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無
有
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する
提案当時の医療技術名
令和4年度
体腔液を用いたセルブロック法による病理組織標本に対する免疫染色(乳癌の追加)
有
追加のエビデンスの有無
N
診療報酬区分
診療報酬番号
再評価区分(複数選択可)
N000「2」, N002
1-A
算定要件の見直し(適応)
1-B
算定要件の見直し(施設基準)
該当する場合、リストから○を選択
1-C
算定要件の見直し(回数制限)
該当する場合、リストから○を選択
2-A
点数の見直し(増点)
該当する場合、リストから○を選択
2-B
点数の見直し(減点)
該当する場合、リストから○を選択
3
項目設定の見直し
該当する場合、リストから○を選択
4
保険収載の廃止
該当する場合、リストから○を選択
5
新規特定保険医療材料等に係る点数
該当する場合、リストから○を選択
6
その他(1~5のいずれも該当しない)
該当する場合、リストから○を選択
「6
提案される医療技術の概要(200字以内)
○
その他」を選んだ場合、右欄に記載
乳癌では胸膜や腹膜に再発転移し、体腔液にのみ癌細胞が出現することがある。このような転移再発例では組織切片を検体とした病理組織標本作
製が実施困難である。セルブロック法は、穿刺吸引等によって採取した体腔液検体を用いて標本を作製する方法で、原発巣同定のための免疫染色
(免疫抗体法)や、乳癌に対する治療選択の際に必要なエストロジェンレセプターなどの免疫染色が可能となる有用な医療技術である。
文字数: 191
再評価が必要な理由
セルブロック法による病理組織標本作製は、悪性中皮腫を疑う患者又は組織切片を検体とした病理組織標本作製が実施困難な肺悪性腫瘍、胃癌、
大腸癌若しくは悪性リンパ腫を疑う患者に対して、穿刺吸引等により採取した検体を用いてセルブロック法により標本作製した場合に算定が認め
られている。近年では再発乳癌のバイオマーカーを積極的に再評価し、治療方針決定のための参考とすることが推奨されている。さらには再発乳
癌であることの確認には、乳癌関連マーカーの免疫染色が有用である。前回の医療技術評価提案時には乳癌領域におけるセルブロック標本による
エストロジェンレセプターなどのバイオマーカーや乳癌関連マーカーの免疫染色の有用性を示すエビデンスが少なかったが、対照となる組織標本
との同等性を示す論文が数多く報告されてきており、2022年版の乳癌診療ガイドライン(疫学・診断編)でも言及されている。技術的には実施可
能で、適切な治療選択を行うために必要な技術であり、再評価が必要と考える。
【評価項目】
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)
悪性中皮腫を疑う患者又は組織切片を検体とした病理組織標本作製が実施困難な肺悪性腫瘍、胃癌、大腸癌若しくは悪性リンパ腫を疑う患者に対
して認められているセルブロック法による病理組織標本作製(N000 2)およびセルブロック法による病理組織標本に対する免疫染色(N002)の対象疾
患名に「乳癌」を追加記載することを再評価の内容とする。根拠としては、遠隔転移巣に対する細胞診検体や体腔液由来のセルブロック標本も用
いた免疫染色は技術的に可能であり、その結果を治療方針決定のための参考とすることがASCO/CAPガイドラインなどで推奨されている。有用性に
ついても数多くの論文に記載されており、日本乳癌学会編の乳癌診療ガイドラインでも言及している(FRQ3 再発乳癌における治療方針決定にセル
ブロック標本を用いた検討は勧められるか?)。
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項
現在、乳癌を疑う患者に対するセルブロック法を用いた病理組織標本作製および免疫染色は、保険診療として行うことができない。
N
診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)
N000「2」, N002
医療技術名
病理組織標本作製(セルブロック法によるもの)、セルブロック法による病理組織標本に対する免疫染色
現在、体腔液にのみ癌細胞が出現するような乳癌転移再発例では、保険診療上、再発乳癌であることの確認および治療方針決定のためのバイオ
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 マーカー検索ができない。再評価によってこれらの医療技術を行うことが可能となれば、進行再発乳癌患者に対して適切な治療方針が決定できる
後等のアウトカム
こととなり、死亡率やQOLの改善が見込まれる。
③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ
2022年版乳癌診療ガイドライン疫学・診断編(日本乳癌学会編)において、「遠隔転移巣
に対する穿刺吸引細胞診検体や体腔液由来のセルブロック標本を用いたホルモン受容体お
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
よびHER2検索は、免疫組織化学法、in situ hybridization法のいずれも技術的に実施可能
る。)
である。ただし、現時点ではセルブロック標本を用いた乳癌バイオマーカー検索は保険診
療では実施できない。」とのステートメントを発出している。
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