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提案書18(3402頁~3601頁) (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

日本脳卒中学会の脳卒中治療ガイドライン2021においては、脳卒中再発予防のための患者の行動変容を長期的に継続させる
ために、対面、郵便、オンラインなどによって自己管理プログラムを提供することは妥当である(推奨度B工ビデンスレベル
高)。
当該技術の実施にあたっては、脳卒中患者の個別性に合わせた自己管理教育、および危険因子に対する疾病管理や生活習慣
の改善に対する包括的かつ継続的な再発予防指導を行う必要があるため、脳卒中の専門性の高い看護師による実施が望まし
い。専門性の高い看護師として、日本看護協会が認定する慢性疾患看護専門看護師または脳卒中リハビリテーション看護・
脳卒中看護認定看護師があたる。彼らは、一般的な患者管理に必要な理論・知識・アセスメント・実践・コンサルテーショ
ン技術の上に、さらに60時間程度以上の脳卒中に関連した再発予防指導について教育(講義・演習・実習を含む)を受けてい
る。加えて、プライマリ・ケア看護師(日本プライマリ・ケア連合学会認定資格)は脳卒中も含めた慢性疾患管理の学習
(研修)を受けている。慢性疾患看護専門看護師258名、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師729名、脳卒中看護認定
看護師50名、プライマリ・ケア看護師(日本プライマリ・ケア連合学会認定資格)71名の計1108名(2023年3月29日現在)登
録されており、今後も毎年50名程度は追加登録される見込みで、普及拡大していくことが予想される。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

慢性疾患看護専門看護師または脳卒中リハビリテーション看護認定看護師・脳卒中看護認定看護師・プライマリ・ケア看護
師(日本プライマリ・ケア連合学会認定資格)が1名以上在籍している。

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

慢性疾患看護専門看護師または脳卒中リハビリテーション看護・脳卒中看護認定看護師・プライマリ・ケア看護師(日本プ
ライマリ・ケア連合学会認定資格)が1名以上の配置がある。

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

当該技術の適応の判断および実施にあたっては、日本脳卒中学会の脳卒中治療ガイドライン2021を参考にすること。

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

当該技術の「看護師主導の自己管理教育による6ヶ月間の再発予防指導」は、既に脳卒中治療ガイドライン2021に示され、
エビデンスをもって推奨されるものであることから、安全性については問題ないと思われる。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

区分をリストから選択

妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

点数(1点10円)

350

その根拠

類似技術の点数(B001-00

区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

予想影響額

糖尿病透析予防指導管理料 350点)と比較して同等と考えられる。

区分をリストから選択

番号
技術名

なし
なし

具体的な内容

なし

プラスマイナス
予想影響額(円)

2,625,660,000

増(+)

その根拠

当該技術で脳卒中再発の減少が期待できるため、再発した脳卒中患者1人あたりの年間入院費136万円の医療費が削減され
る。当該技術の対象となる脳卒中患者の17万4千人うち6,612人(3.8%)が再発する。そこから、当該技術によって3,306人
(1.9%)の再発率となるため、3,306人分の年間入院費が削減できる。そのことから、①45億円の医療費削減が見込める。
一方、当該技術で脳卒中患者1人あたり、人件費として8750円(看護師30分1250円×7回)、教材費として2000円の計
10,750円が必要となる。そのため、対象となる脳卒中患者全員に実施すると、②18.7億円の費用がかかる。
これらを差し引きした結果(①-②)として、26.3億円の医療費削減が見込める。

備考

なし

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療
機器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

なし

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医
療保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

なし

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

日本脳神経看護研究学会、日本プライマリ・ケア連合学会

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Effects of a Disease Management Program for Preventing Recurrent Ischemic Stroke
Fukuoka Y, Hosomi N, Hyakuta T, Omori T, Ito Y, Uemura J, Yagita Y, Kimura K, Matsumoto M, Moriyama M; for DMP
Stroke,50(3):705-712, 2019

4)概要

脳卒中の既往を有する外来通院中の321人の脳梗塞患者(mRS:0~3)を対象にした前向きランダム化比較試験である。この
研究では、再発予防指導群に「看護師主導の自己管理教育による6ヶ月間の再発予防指導」を実施することで、通常ケア群
に比べ、脳卒中再発の発生率が半減(再発予防指導群2.96人/年、通常ケア群6.27人/年)が示された(HR:0.49,95%
Cl:0.19-1.29)。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

『脳卒中治療ガイドライン2021』亜急性期以後のリハビリテーション診療
日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン委員会
脳卒中治療ガイドライン2021,協和企画, 2021,pp257-258.

4)概要

患者の行動変容を長期的に継続させるために、対面、郵便、オンラインなどによって自己管理プログラムを提供することは
妥当である(推奨度B工ビデンスレベル高)。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Clinical evaluation of ischemic stroke risk factors by the nurse-led disease management program: A subMoriyama M, Fukuoka Y, Jahan Y, Hyakuta T, Omori T, Ito Y, Uemura J, Yagita Y, Kimura K, Matsumoto M
Journal of Stroke and Cerebrovascular Diseases 投稿中

4)概要

脳卒中の既往を有する外来通院中の321人の脳梗塞患者(mRS:0~3)を対象にした前向きランダム化比較試験(参考文献
①)のサブ解析。再発予防指導群は、通常ケア群と比較して、収縮期血圧の目標値を達成した患者の割合が有意に改善した
(6ヶ月:85.2% vs 70.6%, p = 0.004, 18ヶ月:83.2% vs 71.3%, p = 0.023 )。また、再発予防指導群は、通常ケア群よ
りも、健康行動に対する自己効力感が有意に改善し、自己管理行動が維持した。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Nurse-Led, Telephone-Based, Secondary Preventive Follow-Up after Stroke or Transient Ischemic Attack Improves
Irewall, A.-L., Ögren, J., Bergström, L., Laurell, K., Söderström, L., Mooe, T
PLoS One, 2015, 10, 10(10):e0139997.

4)概要

537人の脳卒中または一過性脳虚血発作後の患者を対象にした前向きランダム化比較試験である。この研究では、介入群に
「看護師主導の4週間ごとの電話ベースのフォローアップを12ヶ月間」を実施することで、通常ケア群に比べ、収縮期血圧
および LDL-Cの治療目標目標達成率が有意に向上した(SBP: 68.5 vs. 56.8%, p = 0.008, LDL cholesterol: 69.7 vs.
50.4%, p < 0.001 )。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Lifestyle interventions to prevent cardiovascular events after stroke and transient ischemic attack
Deijle, I.A., Van Schaik, S.M., Van Wegen, E.E.H., Weinstein, H.C., Kwakkel, G., Van Den Berg-Vos, R.M.
Stroke, 48, 174–179, 2017.

4)概要

脳卒中および一過性脳虚血発作患者に対する看護師主導の介入に関するメタ分析では、介入群は通常ケア群に比べて収縮期
血圧が有意に改善した。

⑯参考文献1

⑯参考文献3

⑯参考文献4

⑯参考文献5

d. 届出はしていない
平成24年度~平成25年度 厚生労働科学研究班報告書「保健指導の導入による脳卒中・心筋梗塞の再発予防効果に関する研
究」に当該技術についての記載あり。

⑭その他

⑯参考文献2

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学
会等の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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