令和7年度厚生労働省予算案の主要事項 (122 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/25syokanyosan/index.html |
出典情報 | 令和7年度厚生労働省所管予算案関係(12/27)《厚生労働省》 |
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社会・援護局(援護)援護企画課
(内線3404)
戦後80年関連事業
令和7年度当初予算案
1 事業の目的
18億円(13億円)※()内は前年度当初予算額
※令和6年度補正予算額 1.5億円
戦後80年を迎える中で、先の大戦を体験された方が少なくなり、戦没者のご遺族の方の高齢化も進む中、戦争の記
憶を次の世代に継承していくことが喫緊の課題となっている。
このため、改めて戦没者等の遺族に対する弔慰の意を示し、洋上慰霊などの特別な慰霊事業を実施するとともに、
若者世代はじめ広く記憶を共有・継承し、現在そして未来に生かすための施策を推進する。
2 事業の概要・スキーム
①戦没者等の遺族に対する特別弔慰金等の支給【拡充】
12億円(8.0億円)
戦後80年に当たる令和7年には、現在償還中の特別弔慰金に係る国債
が最終償還を迎えることから、国として改めて弔慰の意を表すため、戦
没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法を改正し、特別弔慰金の支給を
継続する(年5.5万円、5年償還の国債を5年ごとに2回交付)。
② 戦没者慰霊事業の充実【拡充】
4.2億円(4.0億円)
慰霊友好親善事業において船舶による洋上慰霊を実施するとともに、
ご遺族の高齢化を踏まえ、全国戦没者追悼式参列旅費の国費負担(付添
職員旅費)を拡充する。また、国内外の慰霊碑に関する補修等の取組を
進める。
④ 遺骨収集事業の推進【拡充】 98百万円(47百万円)
大規模な集団埋葬の情報があるパラオ諸島(ペリリュー島)における遺
骨収集事業の加速化を図るとともに、遺骨収集事業に関する広報を目的と
して、事業の紹介動画を作成する。
⑤ 次世代への記憶継承のためのシンポジウム等の実施
【新規】 19百万円(0百万円)
昭和館等において戦後80年シンポジウムや作文コンクールを行う他、
しょうけい館において記念企画展等を行う。
③ 語り部事業の充実【拡充】
1.0億円(25百万円)
平和の語り部事業について、語り部による講話数の増や広報・国際交
流にかかる経費等を拡充するとともに、中国残留邦人等の語り部の育成
を行う。
洋上慰霊(平成27年度)の様子
平和の語り部事業(対話型講話)の様子
○現地調査・遺骨収集の計画的実施、戦没者遺骨の鑑定等に関する体制整備
社会・援護局(援護)事業課(内線4510)
戦没者の遺骨収集事業(現地調査・遺骨収集の計画的実施、戦没者遺骨の鑑定等に関する体制整備)
令和7年度当初予算案
33億円(33億円)※()内は前年度当初予算額
1 事業の目的
戦後80年を迎えるにあたり、戦没者の遺族が高齢化している中、一日も早く、一柱でも多くの戦没者の遺骨を本邦に送還し、戦没者の
遺族に引き渡すことは、国の重要な責務であり、戦没者の遺骨収集、戦没者遺骨の鑑定に全力を挙げて取り組む。
2 事業の概要・スキーム
【戦没者遺骨の鑑定等に関する体制整備】
【現地調査・遺骨収集の計画的実施】
○ 海外等における遺骨収集事業は、令和11年度までの集中実施期間において、 ○ 戦没者遺骨を御遺族へお返しするため、御遺族からの申請に基づいて、
身元特定のためのDNA鑑定の実施に必要な経費を計上する。
国内外の情勢等の影響により調査を実施できていない約3,300か所の情報等
に係る現地調査を計画的に実施し、一柱でも 多くの遺骨収集を実施すること ○ 我が国の戦没者遺骨であることの確認を着実に実施するために、遺留品や
形質鑑定の見解を踏まえ、我が国の戦没者の遺骨である蓋然性が高い場合に、
とされている。令和7年度においても、パラオ諸島(ペリリュー島)におけ
DNA鑑定用の検体(遺骨の一部)を採取し、本邦に持ち帰って形質鑑定や
る遺骨収集等、事業の計画的な実施に必要な経費を計上する。
DNA分析等の専門家による所属集団判定の実施に必要な経費を計上する。
○ 硫黄島における遺骨収集事業は、「硫黄島の滑走路地区等の遺骨収集帰還
○ 鑑定の迅速化のため、「戦没者遺骨鑑定センター」の体制強化や、同位体
に関する基本的方針」に基づき、毎年度計画的に取り組んでいる。令和7年
分析等の新たな遺骨の鑑定技術の研究等に必要な経費を計上する。
度においては、これまでボーリング調査で発見された滑走路地区の地下壕
からの遺骨収集等を行うための経費を計上する。
○ その他、交戦国等が作成した資料の調査・分析及び遺骨・遺留品の伝達に
必要な経費を計上する。
<形質鑑定の様子>
<遺骨収容の様子>
3 実施主体等
厚生労働省、一般社団法人「日本戦没者遺骨収集推
進協会」、沖縄県、大学・研究機関等
4
<DNA鑑定のポスター・リーフレット>
事業実績
・令和6年度は硫黄島、東部ニューギニア、パラオ諸島、ビスマーク・ソロモン諸島、
トラック諸島、インドネシア、フィリピン、カザフスタン等で現地調査・遺骨収集を実施
・これまでに身元が判明した遺骨 1,273件(令和6年10月末時点)
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