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参考資料3_医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (120 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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7) 共用試験
共用試験は 2 つの部分からなる。ひとつは、医学生が診療参加型臨床実習を行うための能力や適性を有して
いるかを評価する試験である(医学系 CBT 及び医学系臨床実習前 OSCE)。もうひとつは、医学生が診療参加型臨
床実習により医学部の卒業を許容できるレベルの臨床能力を有しているかを評価する試験である(臨床実習後
OSCE)。令和 3 年度に医師法が改正され、令和 5 年度より医学系 CBT 及び医学系臨床実習前 OSCE の合格が臨床
実習を行うために必須とされ、同年度より全国統一基準にもとづいて合否判定が行われることになった。ま
た、令和 7 年度より本試験の合格が医師国家試験の受験要件とされることになった。
共用試験は、共用試験実施評価機構(CATO)によって試験準備(課題作成等)、試験実施・支援、試験結果解析
等が行われている。医学系 OSCE においては、評価の標準化をはかるため、認定評価者や認定標準模擬患者の
養成が行われている。
①医学系 CBT
医学系 CBT は、医学教育モデル・コア・カリキュラムの中で、客観試験に適し、かつ、臨床実習前に必要
とされる知識について、全国の大学教員が共同で作成した問題を出題する試験である。7 ブロックよりな
り、第 1〜第 4 ブロックは五選択肢択一問題、第 5 ブロックは多選択肢択一問題、第 6 ブロックは順次解答
4 連問五選択肢択一問題で構成される客観試験である。試験は大学ごとに異なる日程で実施されるため、あ
らかじめ統計データを収集した多数のプール問題より難易度が等しくなるように組み合わせて出題されて
いる。異なる問題でも正確に学力を測定するため項目反応理論に基づいて成績が算出される。
②医学系臨床実習前 OSCE
医学系臨床実習前 OSCE(Pre-CC OSCE)は、医学生が効果的な臨床実習を行うために、臨床実習開始前に臨
床実習に必要な基本的診療技能・態度について適正な評価を、各医学系大学が、相互協力のもとに行う試
験システムである。受験生は医療面接、身体診察(全身状態とバイタルサイン、頭頸部、胸部、腹部、神
経、四肢と脊柱)、基本的臨床手技、感染対策、救急等についての試験を受ける。試験に出題される受験
生が学修すべき項目は学修・評価項目に記載されている。
③医学系臨床実習後 OSCE
医学系臨床実習後 OSCE(Post-CC OSCE)は、臨床実習が終了した全ての医学生を対象に実施する OSCE であ
り、卒業時の臨床能力すなわち臨床研修開始時に必要な臨床能力を評価することを理念としている。共用
試験実施評価機構(CATO)が定める「臨床実習終了までに修得すること(CATO) 」に記されている行動(以下)
の全部あるいは一部についての資質・能力が評価される。評価される項目の詳細は、医学教育モデル・コ
ア・カリキュラムにもとづいて作成された学修・評価項目に記載されている。令和 2 年度より正式実施とな
り、令和 4 年度現在、CATO が OSCE の実施要項を定め試験課題を提供しているが、実施大学が作成した独自
課題の実施も求めており、合否判定は各大学に委ねられている。
【参考】臨床実習終了までに修得すること(CATO) (医療系大学間共用試験実施評価機構 27)
26F

患者・家族の心情によりそい信頼を得て、患者中心の医療を実践するために、医学生は臨床実習終了までに
以下を修得しなければならない。
1. 適切なコミュニケーションによって医療面接を行い、必要な情報を得る。
2. 適切に身体診察を行い、必要な情報を得る。

27

公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構. http://www.cato.umin.jp/

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