参考資料3_医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (17 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》 |
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(意図されたアウトカム)を原点として、第 1 章に示した資質・能力ごとに学修目標を策定した。
学修目標の記載を 4 層とし、以下の記載とした。
1. 第 1 層を資質・能力として、アルファベットから 2 文字をとった(例: Professionalism
の PR)。第 1 層には資質・能力の概要(目的)を短文で記載した。
2. 第 2 層には、各資質・能力の構成要素をいくつかの「名詞」で表し(例:PR-01 信頼)、学
修者がどのようなことを出来るようになるかを文章で記載している。
3. 第 3 層に、具体的な能力を「名詞」で表現した。(例:PR-01-01 誠実さ)
4. 最後の第 4 層に、具体的な行動を表す「文」として学修目標を記載した。(例:PR-01-0101 患者や社会に対して誠実である行動とはどのようなものかを考え、そのように行動す
る(利益相反等))
これにより、旧版での A〜G の構造は発展的に解消している。
学修目標の抽象度は従来のモデル・コア・カリキュラムを基本的に維持した。
発展する医学・医療の現状から、モデル・コア・カリキュラムでは肥大化する傾向が強い。後述
するスリム化の検討とともに、総量を増加させないように強く留意した。
学修方略・学修評価
カリキュラムの重要な構成要素である学修方略及び学修評価について、初めて章を立てて記載し
た。学修方略と学修者評価は対として考えることが多いことから、学修方略・学修評価を一つの
章としている。
学修方略においては、有用な概念やモデル(SPICES モデル、Kolb の経験学修モデルなど)や資源に
ついて記述し、教員や学生が聞き馴染みのない用語を紹介した。反転学修やロールプレイ等採用
されつつある学修方法に加えて、昨今進化している情報通信技術(ICT)についても触れている。な
お、臨床実習での学修方略については診療参加型臨床実習実施ガイドラインに記載されるため、
第 3 章では臨床実習前の学修方略を中心に記載している。
学修評価では、
「学修評価の考え方」として重要な概念である Miller のピラミッド、資質・能力
の評価、形成的評価と総括的評価、評価の妥当性・信頼性、評価におけるブループリント、評価
の規準と基準について解説した。「学修者評価の方法」の項では、筆記試験(客観試験、記述試
験)、Workplace-based Assessment(観察評価)、OSCE、ポートフォリオ評価について解説するとと
もに、
「共用試験」と「医師国家試験」についてそれぞれ独立した項目として記載した。重要な概
念として世界的に注目されている Programmatic Assessment についても Good Practice として記
載した。また、
「学修者評価についての問い」の項を設け、よりよい学修評価に向けての観点を提
供することを目的とした。
「問い」の答えは一つではないことに留意しつつ、各大学の実情に合わ
せて参考にしていただきたい。
より実践的な例として「学修方略と学修評価の Good Practice」を記載した。アウトカム基盤型教育
の実践の一例として参考にして、大学の実情に応じて修正・発展させていただきたい。これらの事例
は、各大学での実施を必須とするものではなく、あくまで参考例として掲載した。
3.医師養成をめぐる制度改正等との整合性の担保に向けた方策の検討
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共用試験との整合
医療系大学間共用試験実施評価機構(Common Achievement Tests Organization、以下「CATO」と
いう。)の CBT 及び OSCE の問題(課題)策定にモデル・コア・カリキュラムが利活用されてきた実
績がある。
今回の改訂で、モデル・コア・カリキュラムの構造(資質・能力を中心とした記載)を大きく変更
するにあたり、CATO との調整を重ね、旧版との学修目標の対照表を作成することによって大学や
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