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参考資料3_医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (151 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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事例 9.医療面接
(1)関連する主な資質・能力/学修目標
コミュニケーション能力/ CM-03-02: 患者・家族の心理・社会的背景に配慮した診療
(2)方略
1)概要
講義やグループワーク、ロールプレイを通して、診療現場において、自分自身と社会的背景の異なる他者
(=患者・家族等)とどのようにコミュニケーションをとればよいかについて学ぶ。傾聴等の基本的なコミュ
ニケーションスキルだけでなく、患者のプライバシーや苦痛等に配慮すること、非言語的コミュニケーショ
ンのとり方、患者・家族の社会的背景の多様性を理解することなどについて、行動科学・社会科学の概念も
含めて、修得を目指す。コミュニケーションが困難な患者、社会的に特殊な状況にある患者との会話を想定
した課題を設定し、適宜動画も用いて講義を行なった後、ロールプレイを行う 50, 51。学年に合わせてコミュ
ニケーションをとる際の状況(難易度)を設定する。1〜2 年生の学生には世代の異なる初対面の方との日常会
話等を取りあげる。3〜4 年生を対象とする場合は、他のカリキュラムによる学修状況も加味しながら、医学
的な内容をより多く含める。共用試験の臨床実習前 OSCE の医療面接実習との関連性も考慮する。
49F

50F

2)どのような方法で教えるのか?
①講義
以下の内容等を取り扱う。
・コミュニケーションの基本技能(話の聴き方等)について
・患者・家族の社会的背景の多様性について(高齢者、小児、障害者、LGBTQ、人種・文化・言語・慣習の違
い等)
・他者理解に関する基本的な概念(解釈モデル等)について
②動画視聴とグループ討議
たとえば、医師から病名告知や病状説明を受ける際に、患者・家族が怒りを示した、ひどく取り乱した、な
ど医師の予想を超えた特異的な行動を示した場面を動画で視聴し、以下に問いについて 2~6 人程度の小グ
ループで討議を行う。
・患者さんや家族はどのような言動をとっていたか?
・患者さんや家族のとった言動の背景には何があるのか?
・自分たち(医学生)にとっての「普通」とは何か?
・相手のことを理解するということはどういうことか?
・病いを抱えて生きることの苦悩を私たちはどこまで想像できるのか?
・身の回りにあるコミュニケーションエラーには具体的にどのようなものあるか?
・どうすれば丁寧に言葉を選ぶことができるようになるのか?
③ロールプレイ
・高齢者、小児、障害者、LGBTQ、他国籍等の多様な背景を持った患者・家族の事例を準備する。
・生活習慣病における食事指導等を想定し、可能であれば模擬患者に協力してもらい、患者さんの話を丁寧
に聞いた上で、わかりやすい言葉を使って説明し、場合によっては行動変容を促しことを目標としたロール
プレイを行う。

50

井上彰臣, 他. 北里大学医学部における行動科学・行動医学教育の実践. 行動医学研究. 2020;25(2):152–58.
https://doi.org/10.11331/jjbm.25.152
51
岩崎直子, 他. Breaking bad news 教育の有用性と OSC における評価の試み. 医学教育. 2010; 41(2):103–9.
https://doi.org/10.11307/mededjapan.41.103

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