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予算執行調査資料(総括調査票) (19 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html |
出典情報 | 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》 |
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総
調査事案名
括
調
査
票
(4)政府情報システムのコスト構造の実態
②調査の視点
④今後の改善点・検討の
方向性
③調査結果及びその分析
2.ガバメントクラウドの移行状況の実態
2.ガバメントク
ラウドの移行状況
の実態
○ 政府情報システ
ムのガバメントク
ラウドへの移行状
況はどのようにな
っているか。
○ ガバメントクラ
ウドに移行するシ
ステムを対象に、
コスト構造はどの
ようになっており、
またクラウド化に
よりどのような効
果が期待されるか。
○ 一般的に、情報システム経費は、オンプレミス(物理サーバを設置するシステム)からクラウドへ移行し、
さらにモダン化(システムを最新の技術トレンドや標準に合わせて最適化すること)を行うことにより、コス
ト削減効果が期待できると言われている。「デジタル社会の実現に向けた重点計画(2024年6月21日閣議決
定)」では「原則として、政府情報システムは、クラウドに最適化されたシステムをガバメントクラウド上に
構築し、クラウドサービス事業者が提供するサービスを活用して効率的に運用する」こととされている。
○ 一方で、ガバメントクラウドへの移行検討対象となっている政府情報システムのうち、デジタル庁におい
ては令和6年度中までに約8割のシステムがガバメントクラウドを利用または移行予定としているが、デジ
タル庁以外の各府省庁では、移行検討対象となっている742システムのうち63システムと、移行が進んでいる
システムは1割にも達しておらず、デジタル庁とそれ以外の各府省庁で移行の進捗状況に差が生じている状
況となっている【表6】。
○ 各府省庁PMOに対しアンケートにてガバメントクラウド移行の進捗についての所感を調査したところ、ガバ
メントクラウドへ移行するかどうかは各システム担当(PJMO※)がシステム更改の都度、個別に判断してい
ることから「全体の移行計画を立てていない、把握していない」という回答が54%だった【図8】。
【表6】ガバメントクラウド利用開始時期別システム数
R6年度までに
移行するシステム
移行検討
対象システム
移行割合
デジタル庁
28
37
75.7%
デジタル庁以外
63
742
8.5%
91
779
11.7%
各府省庁
合計
【図8】各PMOのクラウド移行進捗の所感
17% 29%
37% 17%
計画通り進んでいる
計画より遅れている
計画を立てていない
計画を把握していない
※PMOのうち21府省庁、24名から回答
○ デジタル庁がガバメントクラウド移行システムを対象に実施した移行検証の予算ベースでの試算によると、
令和6年度までにガバメントクラウドを利用開始する91システムのうち、新規構築するシステム等を除外した
57システムにおいて、モダン化・クラウド化により、全体で約3割のコスト削減効果が出ると試算していた
【図9】。
※PJMO・・・
ProJect
Management Office
プロジェクトを推
進する組織
【図9】令和6年度までにガバメントクラウドへ移行する57システムのコスト削減の試算額(合計額)
(億円)
約3割削減
400
■ インフラにかかる経費
の試算
272
300
192
(借料・クラウド利用料等)
200
163
58
■
システムの運用・保守等経費
100
134
109
0
クラウド化・モダン化後
クラウド化・モダン化前
○ 一方で、ガバメントクラウドへ移行した後のシステムについて、移行後の投資対効果のフォローアップの
検証を今後どう行うかを各府省庁PMOへアンケート調査したところ、一部のPMOでは「検証の計画はない」
「把握していない」という意見があった。
2.ガバメントクラウドの
移行状況の実態
○ 各府省庁PMOは、デジタル
庁とも協力して、各府省庁ご
とにガバメントクラウドへの
移行計画を立て、計画的な移
行を進めるべき。
○ デジタル庁は、コスト削減
が見込まれる成功事例を踏ま
え、横展開が可能なシステム
について、統括・監理の中
で、ガバメントクラウドへの
移行を計画的に進めていくべ
き。
○ デジタル庁は、政府の多数
のシステムについて、移行後
の経費削減の達成状況や試算
と実態の比較・検証など、
フォローアップも行うべき。
○ 各府省庁PMOの中には、ガ
バメントクラウドに移行した
後の効果検証を行う予定が無
いとしたケースも見受けられ
ることから、デジタル庁は各
府省庁PMOと協働して、効果
の検証を行うことを義務付
け、コスト削減に向けて継続
的に取り組むべき。
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総
調査事案名
括
調
査
票
(4)政府情報システムのコスト構造の実態
②調査の視点
④今後の改善点・検討の
方向性
③調査結果及びその分析
2.ガバメントクラウドの移行状況の実態
2.ガバメントク
ラウドの移行状況
の実態
○ 政府情報システ
ムのガバメントク
ラウドへの移行状
況はどのようにな
っているか。
○ ガバメントクラ
ウドに移行するシ
ステムを対象に、
コスト構造はどの
ようになっており、
またクラウド化に
よりどのような効
果が期待されるか。
○ 一般的に、情報システム経費は、オンプレミス(物理サーバを設置するシステム)からクラウドへ移行し、
さらにモダン化(システムを最新の技術トレンドや標準に合わせて最適化すること)を行うことにより、コス
ト削減効果が期待できると言われている。「デジタル社会の実現に向けた重点計画(2024年6月21日閣議決
定)」では「原則として、政府情報システムは、クラウドに最適化されたシステムをガバメントクラウド上に
構築し、クラウドサービス事業者が提供するサービスを活用して効率的に運用する」こととされている。
○ 一方で、ガバメントクラウドへの移行検討対象となっている政府情報システムのうち、デジタル庁におい
ては令和6年度中までに約8割のシステムがガバメントクラウドを利用または移行予定としているが、デジ
タル庁以外の各府省庁では、移行検討対象となっている742システムのうち63システムと、移行が進んでいる
システムは1割にも達しておらず、デジタル庁とそれ以外の各府省庁で移行の進捗状況に差が生じている状
況となっている【表6】。
○ 各府省庁PMOに対しアンケートにてガバメントクラウド移行の進捗についての所感を調査したところ、ガバ
メントクラウドへ移行するかどうかは各システム担当(PJMO※)がシステム更改の都度、個別に判断してい
ることから「全体の移行計画を立てていない、把握していない」という回答が54%だった【図8】。
【表6】ガバメントクラウド利用開始時期別システム数
R6年度までに
移行するシステム
移行検討
対象システム
移行割合
デジタル庁
28
37
75.7%
デジタル庁以外
63
742
8.5%
91
779
11.7%
各府省庁
合計
【図8】各PMOのクラウド移行進捗の所感
17% 29%
37% 17%
計画通り進んでいる
計画より遅れている
計画を立てていない
計画を把握していない
※PMOのうち21府省庁、24名から回答
○ デジタル庁がガバメントクラウド移行システムを対象に実施した移行検証の予算ベースでの試算によると、
令和6年度までにガバメントクラウドを利用開始する91システムのうち、新規構築するシステム等を除外した
57システムにおいて、モダン化・クラウド化により、全体で約3割のコスト削減効果が出ると試算していた
【図9】。
※PJMO・・・
ProJect
Management Office
プロジェクトを推
進する組織
【図9】令和6年度までにガバメントクラウドへ移行する57システムのコスト削減の試算額(合計額)
(億円)
約3割削減
400
■ インフラにかかる経費
の試算
272
300
192
(借料・クラウド利用料等)
200
163
58
■
システムの運用・保守等経費
100
134
109
0
クラウド化・モダン化後
クラウド化・モダン化前
○ 一方で、ガバメントクラウドへ移行した後のシステムについて、移行後の投資対効果のフォローアップの
検証を今後どう行うかを各府省庁PMOへアンケート調査したところ、一部のPMOでは「検証の計画はない」
「把握していない」という意見があった。
2.ガバメントクラウドの
移行状況の実態
○ 各府省庁PMOは、デジタル
庁とも協力して、各府省庁ご
とにガバメントクラウドへの
移行計画を立て、計画的な移
行を進めるべき。
○ デジタル庁は、コスト削減
が見込まれる成功事例を踏ま
え、横展開が可能なシステム
について、統括・監理の中
で、ガバメントクラウドへの
移行を計画的に進めていくべ
き。
○ デジタル庁は、政府の多数
のシステムについて、移行後
の経費削減の達成状況や試算
と実態の比較・検証など、
フォローアップも行うべき。
○ 各府省庁PMOの中には、ガ
バメントクラウドに移行した
後の効果検証を行う予定が無
いとしたケースも見受けられ
ることから、デジタル庁は各
府省庁PMOと協働して、効果
の検証を行うことを義務付
け、コスト削減に向けて継続
的に取り組むべき。
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