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予算執行調査資料(総括調査票) (7 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html
出典情報 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》
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調査事案名



調





(1)デジタル田園都市国家構想交付金(デジタル実装タイプ・地方創生推進タイプ(うち移住・起業・就業型))

②調査の視点
3.優良事業
への支援の重
点化等
交付金の趣旨で
ある優良事例の横
展開と考えられる
事業への支援と
なっているか。
また、好事例の
横展開等のために
作成されているカ
タログ及びモデル
仕様書に係る自治
体の意見を調査す
るとともに、自治
体が独自に取り組
んでいる好事例に
ついて調査を行っ
た。

③調査結果及びその分析

④今後の改善点・検討
の方向性

3.優良事業への支援の重点化等
○ デジタル実装タイプは、他地域等で既に確立された優良モデル・サービスを活用して横展開を行う事業等を支援す
ることを目的としているが、単なる既存システムのリニューアルや経費の大部分がWi-Fiルーター等の電子機器の購入
に充てられている事業が散見されるなど、優良モデルへの支援という趣旨に沿ったものか判然としない事業が見られ
た。また、学校における電子機器の大量購入など、他の既存補助金との整理が必要と考えられる事業や、コンビニ交
付サービスの導入など同様のシステムを各自治体で個別に整備している事業への支援も散見された【表2】。
【表2】優良モデル・サービスの横展開を行う事業等として支援している事業の例
《優良モデルへの支援という趣旨に沿っているか判然としない事業の例》
・自治体ホームページのリニューアル ・学校回線拡幅による学校ネットワーク回線の改善 ・Wi-fiルータの購入
・自動芝刈機の購入 ・eスポーツイベントの開催 ・住民にアレクサ専用端末を配布
《他省庁の補助金との整理が必要と考えられる事業の例》
・学校における電子機器の購入等(GIGAスクール支援との整理) ・スマート農機具の購入(農水省補助金との整理) 等
《各自治体で個別に同様のシステムを整備していると考えられる事業の例》
・各種証明書コンビニ交付サービス ・要介護認定調査業務のデジタル化 ・子育て支援アプリ

○ 好事例の横展開等のために作成されているサービスやシステムカタログ及びモデル仕様書について、現在は、事業
者から掲載希望があり、かつ複数の自治体が導入したシステムを単に掲載しているが、自治体からは、導入自治体の
評価を反映すべきなど、以下のような改善点の指摘があった【表3】。
【表3】カタログ及びモデル仕様書の改善点(自治体からの主な意見等)


導入効果や導入自治体の評価が反映されておらず、導入を検討すべきか判断できない。導入自治体からの評価等を重視して掲載す
るシステムを選定し、その効果や評価を掲載すべき。

○ 示されている金額やスペックがどの程度の導入規模で試算されたか分からず、適正規模が判断できない。自治体規模や利用見込数
等に応じた基本価格や推奨されるスペック、費用対効果等を示すべき。
○ 同一サービスに複数のシステムが掲載されているが、システムごとの概要や特徴等が比較可能ではないため、長所・短所を整理し
てほしい。概念図等もつけてほしい。


モデル仕様書で示しているそれぞれの機能の効果やコストが示されておらず、導入検討時に取捨選択できない。



モデル仕様書を活用する場合でも、約2割の自治体が随意契約による調達方式を予定



自治体によっては、ベンダーロックイン等にならず適切な競争が働くよう、調達手続を工夫している好事例が見ら
れたが、こうした取組みの横展開は図られていない【表4】。

【表4】自治体における調達手続の工夫の好事例(自治体からの主な意見)
○ 開発事業者にシステムの要件定義や設計書、ソースコード等を納品させる契約を締結し、運用・保守会社を選定する際に当該要
件定義等を公開すること等により、開発事業者以外が参入しやすい環境を整備している。


県内の複数自治体等が共同利用する協定を締結することにより割引価格で調達を実施している。



調達システムのミスマッチを防ぐため、候補システムのデモ操作の結果も踏まえた仕様書の作成や選定評価を実施している。

3.優良事業への支援の
重点化等
他の補助金との関係を整
理して厳格化するとともに、
交付金の趣旨に沿った優良
事例の横展開への支援がな
されるよう、モデル仕様書
の対象事業や重複投資を回
避することを目的とした共
通SaaSの導入等の優良事例
に支援を重点化すべき。
カタログ及びモデル仕様
書については、自治体から
の意見等を踏まえ、
・導入自治体による評価等
を踏まえた掲載システムの
選定
・導入自治体の評価等や、
自治体規模等に応じた標準
価格やスペック、システム
ごとの特徴等の掲載
・モデル仕様書が示す機能
の目的やコストの明示
・モデル仕様書活用による
加点要件として以下を追加
① 実装前の十分な事前
検討を促すため、モデ
ル仕様書を活用した情
報提供依頼の複数実施
② 価格や企画内容を踏
まえた競争を促すため、
原則競争入札の実施
等を行うべき。
更に、自治体の調達にお
ける好事例についても取り
まとめて公表し、横展開を
促していくべき。

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