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予算執行調査資料(総括調査票) (34 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html |
出典情報 | 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》 |
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総
調査事案名
括
調
査
票
(9)無償資金協力(うち草の根・人間の安全保障及び日本NGO連携)における施設整備型支援
④今後の改善点・検討の方向性
③調査結果及びその分析
2.予算の執行状況
1.案件概要及び利用状況
○ 令和6年3月末時点において、全案件784件のうち、146件が未完了となっており、別途4件が案
件中止となっていた。未完了案件のうち、案件開始から5年程度経過している令和元年度予算にお
いて実施した草の根は38件となっていた【表2】。
○
どの地域でも学校教育施設が最も多くなってお
り、これは国別開発協力方針に従ったものなのか、
若しくは現地の要望があるからなのか、背景につ
いて検証の余地がある。また、草の根、N連以外の
無償資金協力でも教育分野で多数供与しており、
こういった他の支援とのバランスを考慮する必要
がある。そのためにも、無償資金協力全体の計画
及び執行を明確に管理する必要があるのではない
か。
【表2】未完了の案件数(単位:件)
全案件
784件
うち未完了
うち草の根
(令和元年度予算において実施)
うち草の根
(令和4年度予算において実施)
○
○
146件
○
38件
105件
※ 別途、資金は供与したものの、支障があり
中止となったものが4件
事業が遅延している理由として、
• 治安の悪化や災害等のやむを得ないもの
のほか、
•
当初の計画から生じた余裕資金の活用に時間を要しているもの
•
施設は整備されているものの、完了後の検査で不備が発覚し供用を開始していないもの
等も見られた。
なお、【表2】以外にも、案件は完了はしているものの、在外公館が状況を把握していないもの、
申請時とは別の施設が整備されているものも存在しており執行に改善が必要なものがあった。
○ これらの案件を管理するにあたって、一覧的に案件の進捗やその後のフォローアップを把握する
仕組が存在しておらず、未完了となっている案件や施設の活用状況に係る悉皆的な状況把握は今回
の調査を行うまで存在していなかった。
利用状況について、施設の利用状況が極めて低
調な場合は予算の活用が効率的でないと言える。
災害等によってやむを得ない事情がある場合を除
き、需要の見込みがそもそも少ないものや、治安
悪化を予期できたものなどは、案件の要請があっ
た場合でも事前のスクリーニングを厳しくすべき
である。
2.予算の執行状況
○ 予算の執行について、単年度予算事業であるこ
とを踏まえると、速やかな執行が望ましい。他方、
5年程度経過しても執行が完了していない案件が
散見されたため、精算等を含め、案件の進捗を一
覧できる形での執行管理や案件の完了を徹底すべ
きである。また、地域によっては執行に時間を要
するといった実情を踏まえれば、そのような地域
については毎年度の予算措置を行うのではなく、
執行の目途が立った時点で予算を措置することが
適切であり、管理可能な案件形成の件数や時期を
見直し、それに見合った予算額へ見直すべきでは
ないか。
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総
調査事案名
括
調
査
票
(9)無償資金協力(うち草の根・人間の安全保障及び日本NGO連携)における施設整備型支援
④今後の改善点・検討の方向性
③調査結果及びその分析
2.予算の執行状況
1.案件概要及び利用状況
○ 令和6年3月末時点において、全案件784件のうち、146件が未完了となっており、別途4件が案
件中止となっていた。未完了案件のうち、案件開始から5年程度経過している令和元年度予算にお
いて実施した草の根は38件となっていた【表2】。
○
どの地域でも学校教育施設が最も多くなってお
り、これは国別開発協力方針に従ったものなのか、
若しくは現地の要望があるからなのか、背景につ
いて検証の余地がある。また、草の根、N連以外の
無償資金協力でも教育分野で多数供与しており、
こういった他の支援とのバランスを考慮する必要
がある。そのためにも、無償資金協力全体の計画
及び執行を明確に管理する必要があるのではない
か。
【表2】未完了の案件数(単位:件)
全案件
784件
うち未完了
うち草の根
(令和元年度予算において実施)
うち草の根
(令和4年度予算において実施)
○
○
146件
○
38件
105件
※ 別途、資金は供与したものの、支障があり
中止となったものが4件
事業が遅延している理由として、
• 治安の悪化や災害等のやむを得ないもの
のほか、
•
当初の計画から生じた余裕資金の活用に時間を要しているもの
•
施設は整備されているものの、完了後の検査で不備が発覚し供用を開始していないもの
等も見られた。
なお、【表2】以外にも、案件は完了はしているものの、在外公館が状況を把握していないもの、
申請時とは別の施設が整備されているものも存在しており執行に改善が必要なものがあった。
○ これらの案件を管理するにあたって、一覧的に案件の進捗やその後のフォローアップを把握する
仕組が存在しておらず、未完了となっている案件や施設の活用状況に係る悉皆的な状況把握は今回
の調査を行うまで存在していなかった。
利用状況について、施設の利用状況が極めて低
調な場合は予算の活用が効率的でないと言える。
災害等によってやむを得ない事情がある場合を除
き、需要の見込みがそもそも少ないものや、治安
悪化を予期できたものなどは、案件の要請があっ
た場合でも事前のスクリーニングを厳しくすべき
である。
2.予算の執行状況
○ 予算の執行について、単年度予算事業であるこ
とを踏まえると、速やかな執行が望ましい。他方、
5年程度経過しても執行が完了していない案件が
散見されたため、精算等を含め、案件の進捗を一
覧できる形での執行管理や案件の完了を徹底すべ
きである。また、地域によっては執行に時間を要
するといった実情を踏まえれば、そのような地域
については毎年度の予算措置を行うのではなく、
執行の目途が立った時点で予算を措置することが
適切であり、管理可能な案件形成の件数や時期を
見直し、それに見合った予算額へ見直すべきでは
ないか。
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