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予算執行調査資料(総括調査票) (64 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html |
出典情報 | 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》 |
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2/4
総
調査事案名
括
調
査
票
(20)林業・木材産業成長産業化促進対策等
②調査の視点
【調査対象年度】
平成30年度~令和4年度
【調査対象先数】
都道府県:47先
(調査データ数:630事業者)
1.素材生産性について
高性能林業機械を導入後、
事業者の素材生産性は増加
しているのか。
本事業において行政事業
レビューの短期アウトカム
に設定されている成果指標
「高性能林業機械を整備し
た事業者が、整備完了後5
年以内に素材生産性を2割
以上増加させる。」は、成
果指標として妥当か。
2.素材生産量について
高性能林業機械を導入後、
事業者の素材生産量は増加
しているのか。
事業者が設定する各年度
の素材生産量増加目標は達
成されているのか。
3.事業採択の視点
都道府県において、事業
を採択する際に重視してい
る項目は何か。
③調査結果及びその分析
1.素材生産性について
〇 本事業では、事業者における年間の素材生産量(㎥)を附帯作業(作業道開設や搬出等)も含めた年間作業日数と投入人数で除して得られ
る素材生産性の増加を目的とし、林業生産コストの低減や素材生産量の増加に資する高性能林業機械の導入を支援している。
素材生産性(㎥/人・日)=
年間の素材生産量(㎥)
1日当たりの従事者数×作業に従事した日数(作業道の開設、伐倒、搬出等を含む)
〇 高性能林業機械導入により、一般に素材生
産性は増加するのが通常であるが、逆に減少し
ている事業者は平均16%(80者)もあることが
分かった【図1】。
減少した理由を個別に聞き取り調査したと
ころ、
・ 施業地が奥地である等の地理的要因や、
・ 機械導入にあわせて新規に採用した人材が
機械の操作経験が未熟な者であったこと等
による事例が散見された。
〇 他方で素材生産性は向上したが、素材生産
量が減少した事例もあった。
【図1】素材生産量と素材生産性の各年度における導入前からの増減別事業者数の割合
素材生産量増・素材生産性増
素材生産量減・素材生産性増
素材生産量増・素材生産性減
素材生産量減・素材生産性減
100%
80%
60%
74%
68%
74%
58%
40%
20%
22%
13%
7%
13% 13%
6%
14%
7% 5%
<素材生産性が向上したが、素材生産量が減少し
0%
た事例>
1年目
2年目
3年目
〇 A県は、X事業者からの事業申請時点において、
オペレーターが翌年から2名減ることを把握し、【表1】A県のX事業者における素材生産量及び素材生産性の推移
かつ新規採用の確保が確約されていないにもか
フォワーダ1台
かわらず、これまでのオペレーターの人数を前
導入前
1年目
2年目
3年目
(23,738千円)
提とした生産計画を基に事業を採択した。最終
的にオペレーターの新規採用もかなわなかった。
素材生産性のみに着目すれば増加した事例だ
目標値
18,000
18,000
18,000
が、実際は、人員減少に伴う施業規模の縮小及
び作業工程の見直しによる要因が大きい。必ず
素材生産量
しも高性能林業機械の導入効果とは言えなかっ
(㎥)
た。また、素材生産量でみれば、むしろ導入前
実績値
15,643
13,777
11,750
10,566
から年々減少する結果となっていた【表1】。
〇 このように、素材生産性の指標は必ずしも
素材生産量の増加、ひいては林業等の成長産業
化等の目標に直接つながるものではない。
素材生産性
(㎥/人日)
実績値
7.93
8.90
10.40
9.00
13%
8% 5%
4年目
4年目
5年目
18,000
19,100
9,914
-
9.50
-
62
総
調査事案名
括
調
査
票
(20)林業・木材産業成長産業化促進対策等
②調査の視点
【調査対象年度】
平成30年度~令和4年度
【調査対象先数】
都道府県:47先
(調査データ数:630事業者)
1.素材生産性について
高性能林業機械を導入後、
事業者の素材生産性は増加
しているのか。
本事業において行政事業
レビューの短期アウトカム
に設定されている成果指標
「高性能林業機械を整備し
た事業者が、整備完了後5
年以内に素材生産性を2割
以上増加させる。」は、成
果指標として妥当か。
2.素材生産量について
高性能林業機械を導入後、
事業者の素材生産量は増加
しているのか。
事業者が設定する各年度
の素材生産量増加目標は達
成されているのか。
3.事業採択の視点
都道府県において、事業
を採択する際に重視してい
る項目は何か。
③調査結果及びその分析
1.素材生産性について
〇 本事業では、事業者における年間の素材生産量(㎥)を附帯作業(作業道開設や搬出等)も含めた年間作業日数と投入人数で除して得られ
る素材生産性の増加を目的とし、林業生産コストの低減や素材生産量の増加に資する高性能林業機械の導入を支援している。
素材生産性(㎥/人・日)=
年間の素材生産量(㎥)
1日当たりの従事者数×作業に従事した日数(作業道の開設、伐倒、搬出等を含む)
〇 高性能林業機械導入により、一般に素材生
産性は増加するのが通常であるが、逆に減少し
ている事業者は平均16%(80者)もあることが
分かった【図1】。
減少した理由を個別に聞き取り調査したと
ころ、
・ 施業地が奥地である等の地理的要因や、
・ 機械導入にあわせて新規に採用した人材が
機械の操作経験が未熟な者であったこと等
による事例が散見された。
〇 他方で素材生産性は向上したが、素材生産
量が減少した事例もあった。
【図1】素材生産量と素材生産性の各年度における導入前からの増減別事業者数の割合
素材生産量増・素材生産性増
素材生産量減・素材生産性増
素材生産量増・素材生産性減
素材生産量減・素材生産性減
100%
80%
60%
74%
68%
74%
58%
40%
20%
22%
13%
7%
13% 13%
6%
14%
7% 5%
<素材生産性が向上したが、素材生産量が減少し
0%
た事例>
1年目
2年目
3年目
〇 A県は、X事業者からの事業申請時点において、
オペレーターが翌年から2名減ることを把握し、【表1】A県のX事業者における素材生産量及び素材生産性の推移
かつ新規採用の確保が確約されていないにもか
フォワーダ1台
かわらず、これまでのオペレーターの人数を前
導入前
1年目
2年目
3年目
(23,738千円)
提とした生産計画を基に事業を採択した。最終
的にオペレーターの新規採用もかなわなかった。
素材生産性のみに着目すれば増加した事例だ
目標値
18,000
18,000
18,000
が、実際は、人員減少に伴う施業規模の縮小及
び作業工程の見直しによる要因が大きい。必ず
素材生産量
しも高性能林業機械の導入効果とは言えなかっ
(㎥)
た。また、素材生産量でみれば、むしろ導入前
実績値
15,643
13,777
11,750
10,566
から年々減少する結果となっていた【表1】。
〇 このように、素材生産性の指標は必ずしも
素材生産量の増加、ひいては林業等の成長産業
化等の目標に直接つながるものではない。
素材生産性
(㎥/人日)
実績値
7.93
8.90
10.40
9.00
13%
8% 5%
4年目
4年目
5年目
18,000
19,100
9,914
-
9.50
-
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