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予算執行調査資料(総括調査票) (54 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html |
出典情報 | 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》 |
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3/6
総
調査事案名
括
調
査
票
(18)医療費適正化計画
③調査結果及びその分析
【図2】医療費見込みと実績(実績見込み)の推移
(兆円)
52
(1)第3期計画の医療費について
50.3
適正化後
適正化前
実績
50
①医療費の見込みと実績の比較
49.7
48
48.5
○ 第3期計画の医療費適正化効果額は▲0.6兆円(50.3兆円→49.7兆円(▲1.2%
46
44.4
44
(▲0.2%/年)))を見込んでいたところ、期間の最終年度の令和5年度の医療費は、
43.9 43.4
43.2 43.1
42
計画策定時の医療費見込み(適正化後)を大きく下回る予定である。第3期計画の医
40
40.8
療費見込みが達成されたかのようにみえるが、計画の開始前年度である平成29年度時
38
点で既に実績(令和元年9月公表)が計画(平成29年度中に各都道府県で算出した推
平成29年度 平成30年度
令和5年度
平成30年度
平成26年度 …平成29年度
… 令和5年度
平成26年度
計値を国で集計)を下回っている。これは、入院外医療費見込みを算出する際に、平
計画
100
105.5
108.3
123.6 ▲0.9兆円
成26年度の実績医療費を出発点に、過去の実績等を踏まえた伸び率で延伸しているこ
程度
実績
100
105.9
108.0
117.9
とにより差異が生じているものである。加えて、医療費適正化の対象となっていない
入院医療費も含まれており、医療費総額の比較だけでは医療費適正化が達成されてい
計画
100
104.4
107.1
120.7 ▲0.3兆円
るかは判断できない【図2】。
程度
実績
100
105.3
105.3
119.5
○ 入院と入院外に分けて医療費の水準の推移(平成26年度=100)を確認すると、新
※「医療費見込み」は都道府県で策定した第3期計画の医療費の見込みを機械的に足し上げたも
型コロナウイルス感染症の影響にも留意する必要があるが、いずれも計画を下回って
の。ただし、一部の計数については、厚生労働省による計算結果が含まれる。「実績」は国民
いる。なお、入院医療費の伸びが計画を大きく下回っていることに留意する必要があ
医療費によるもの。ただし、令和4・5年度は概算医療費を基に推計した実績見込みである。
る。
(単位:億円)
【表1】第3期計画の適正化効果額
2.医療費適正化の状況及び今後の見込み等について
入院 入院外
②医療費適正化効果額
○ 次に、計画の効果額そのものに着目したところ、後発医薬品の効果が全体の約7割
を占めるなど、単一の施策に依存している状況にある。足元の進捗状況が目標値に届
きそうな施策もあれば、進捗が思わしくない施策も存在した【表1】。
項目
※【図2】、【表1】、【図3】については、厚生労働省提供データ等から試算。
割合
特定健診・保健指導
170
糖尿病
1,000
後発医薬品
3,970
重複・多剤投薬
630
計
5,770
③入院外医療費の伸びの要素分析
○ 医療費が計画を下回っていることについて、入院外医療費推計に用いた伸び率につ
いて確認したところ、全体としては、見込んだ医療費の伸び(適正化前)に比べて抑
制されている。ただし、個別の要素を確認すると、医療費適正化の影響が生じる高度
化等の伸び(高齢化や診療報酬改定等の制度要因以外による伸び)は計画(適正化
前)に比べて微減(計画:+2.3%、実績:+2.1%)しているが、他方で、医療費の伸びの
抑制に最も寄与したのは診療報酬改定等である。計画段階では診療報酬改定等による
影響は中立とされているため、実績において医療費を抑制する構造となっている。な
お、計画段階で過去の医療費適正化の効果の影響を控除するため+0.5%を加算してい
るが、このうち+0.3%は入院医療費に係るものであることに留意する必要がある(こ
の影響を除いて比較すると、計画:+2.0%、実績:+2.1%)【図3】。
計画
3.0% ・特定健診の実施率
(目標)70%、(足元)56.5%
17.3%
・特定保健指導の実施率
68.8%
(目標)45%、(足元)24.6%
10.9% ・後発医薬品の使用割合
(目標)80%、(足元)79.6%
100.0%
【図3】入院外医療費の一人当たり医療費の
平均伸び率の計画と実績の比較
+4.0%
+3.2%
+2.2%
+3.0%
+0.5%
+2.0%
+1.8%
高度化等
+2.1%
+1.0%
+0.0%
▲ 1.0%
+0.9%
+0.8%
高齢化
▲
0.7%
診療報酬改定等
第3期計画
施策の進捗状況等
第3期実績
※計画期間中の平均値による。ただし、第
3期実績は令和4年度までの平均値によ
る。第3期計画の「高度化等」は平成21
~25年度の高度化等に起因する一人当た
り医療費の伸び率の平均値である。第3
期計画の「+0.5%」は、過去の後発医薬
品の普及や平均在院日数の減少の影響等
に伴う医療費適正化効果の影響を控除す
るため、計画段階で加算している。
52
総
調査事案名
括
調
査
票
(18)医療費適正化計画
③調査結果及びその分析
【図2】医療費見込みと実績(実績見込み)の推移
(兆円)
52
(1)第3期計画の医療費について
50.3
適正化後
適正化前
実績
50
①医療費の見込みと実績の比較
49.7
48
48.5
○ 第3期計画の医療費適正化効果額は▲0.6兆円(50.3兆円→49.7兆円(▲1.2%
46
44.4
44
(▲0.2%/年)))を見込んでいたところ、期間の最終年度の令和5年度の医療費は、
43.9 43.4
43.2 43.1
42
計画策定時の医療費見込み(適正化後)を大きく下回る予定である。第3期計画の医
40
40.8
療費見込みが達成されたかのようにみえるが、計画の開始前年度である平成29年度時
38
点で既に実績(令和元年9月公表)が計画(平成29年度中に各都道府県で算出した推
平成29年度 平成30年度
令和5年度
平成30年度
平成26年度 …平成29年度
… 令和5年度
平成26年度
計値を国で集計)を下回っている。これは、入院外医療費見込みを算出する際に、平
計画
100
105.5
108.3
123.6 ▲0.9兆円
成26年度の実績医療費を出発点に、過去の実績等を踏まえた伸び率で延伸しているこ
程度
実績
100
105.9
108.0
117.9
とにより差異が生じているものである。加えて、医療費適正化の対象となっていない
入院医療費も含まれており、医療費総額の比較だけでは医療費適正化が達成されてい
計画
100
104.4
107.1
120.7 ▲0.3兆円
るかは判断できない【図2】。
程度
実績
100
105.3
105.3
119.5
○ 入院と入院外に分けて医療費の水準の推移(平成26年度=100)を確認すると、新
※「医療費見込み」は都道府県で策定した第3期計画の医療費の見込みを機械的に足し上げたも
型コロナウイルス感染症の影響にも留意する必要があるが、いずれも計画を下回って
の。ただし、一部の計数については、厚生労働省による計算結果が含まれる。「実績」は国民
いる。なお、入院医療費の伸びが計画を大きく下回っていることに留意する必要があ
医療費によるもの。ただし、令和4・5年度は概算医療費を基に推計した実績見込みである。
る。
(単位:億円)
【表1】第3期計画の適正化効果額
2.医療費適正化の状況及び今後の見込み等について
入院 入院外
②医療費適正化効果額
○ 次に、計画の効果額そのものに着目したところ、後発医薬品の効果が全体の約7割
を占めるなど、単一の施策に依存している状況にある。足元の進捗状況が目標値に届
きそうな施策もあれば、進捗が思わしくない施策も存在した【表1】。
項目
※【図2】、【表1】、【図3】については、厚生労働省提供データ等から試算。
割合
特定健診・保健指導
170
糖尿病
1,000
後発医薬品
3,970
重複・多剤投薬
630
計
5,770
③入院外医療費の伸びの要素分析
○ 医療費が計画を下回っていることについて、入院外医療費推計に用いた伸び率につ
いて確認したところ、全体としては、見込んだ医療費の伸び(適正化前)に比べて抑
制されている。ただし、個別の要素を確認すると、医療費適正化の影響が生じる高度
化等の伸び(高齢化や診療報酬改定等の制度要因以外による伸び)は計画(適正化
前)に比べて微減(計画:+2.3%、実績:+2.1%)しているが、他方で、医療費の伸びの
抑制に最も寄与したのは診療報酬改定等である。計画段階では診療報酬改定等による
影響は中立とされているため、実績において医療費を抑制する構造となっている。な
お、計画段階で過去の医療費適正化の効果の影響を控除するため+0.5%を加算してい
るが、このうち+0.3%は入院医療費に係るものであることに留意する必要がある(こ
の影響を除いて比較すると、計画:+2.0%、実績:+2.1%)【図3】。
計画
3.0% ・特定健診の実施率
(目標)70%、(足元)56.5%
17.3%
・特定保健指導の実施率
68.8%
(目標)45%、(足元)24.6%
10.9% ・後発医薬品の使用割合
(目標)80%、(足元)79.6%
100.0%
【図3】入院外医療費の一人当たり医療費の
平均伸び率の計画と実績の比較
+4.0%
+3.2%
+2.2%
+3.0%
+0.5%
+2.0%
+1.8%
高度化等
+2.1%
+1.0%
+0.0%
▲ 1.0%
+0.9%
+0.8%
高齢化
▲
0.7%
診療報酬改定等
第3期計画
施策の進捗状況等
第3期実績
※計画期間中の平均値による。ただし、第
3期実績は令和4年度までの平均値によ
る。第3期計画の「高度化等」は平成21
~25年度の高度化等に起因する一人当た
り医療費の伸び率の平均値である。第3
期計画の「+0.5%」は、過去の後発医薬
品の普及や平均在院日数の減少の影響等
に伴う医療費適正化効果の影響を控除す
るため、計画段階で加算している。
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