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予算執行調査資料(総括調査票) (79 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0606/0606b.html |
出典情報 | 令和6年度 予算執行調査の結果を公表します(6月公表分)(6/28)《財務省》 |
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総
調査事案名
括
調
査
票
(24)空港施設における機器整備費補助
②調査の視点
1.先進的な保安検査
機器の導入効果
保安検査の省人化・効
率化を目的に導入された
先進的な保安検査機器(
スマートレーン)は期待
された効果を発揮してい
るかを検証する。
【調査対象年度】
平成28年度~令和5年度
【調査対象先数】
航空運送事業者等:61先
③調査結果及びその分析
④今後の改善点・検討の方向性
1.先進的な保安検査機器の導入効果
補助を受けてスマートレーンを整備した保安検査場のうち、開設時からスマートレーンを設
置していた検査場等を除く4空港19検査場について、保安検査場の最大待ち時間を機器導入前
後の年末年始で比較すると【図1】のとおりとなった。
導入前は30分超の待ち時間が発生する検査場が半数程度あったが、導入後はその比率が1割
程度に改善しており、導入の効果は認められる。
【図1】スマートレーン導入前後における
一方、補助を受けてスマートレーンを整備し
年末年始(※)最大待ち時間(検査場数:n=19)
た6空港27検査場について、直近における繁忙
導入前
導入後
期(※)の稼働状況を調査した結果、【表1】
60分超
2
60分超
0
のとおりであった。繁忙期においても全て稼動
31分~60分
7
31分~60分
2
させていない検査場が15検査場(約55.6%)あ
ることが確認された。
16分~30分
7
16分~30分
4
1.先進的な保安検査機器の
導入効果
○
主要空港を中心にスマー
トレーンの導入が行われて
きているが、検査場ごとに
稼働率にばらつきがあり、
中には繁忙期に全く稼動さ
せていない検査場も認めら
れる。
○
限られた財源(保安料)
での特例的な補助であるこ
とを踏まえ、交付審査の段
階において、空港・検査場
ごとの混雑状況や今後の稼
働見込み、省人化効果等を
踏まえ、必要基数を見極め
て補助する等、予算の効率
的な執行を図るべき。
○
具体的には、現在の補助
要綱ではスマートレーンの
導入に当たっての要件や基
準等が特段設けられていな
いことから、制度目的を踏
まえ、要綱上に一定の基準
を定めることが望ましい。
○
併せて、導入したスマー
トレーンについては、増大
するインバウンド対応等の
政策目的に照らし、有効に
運用されるよう国土交通省
において指導すべき。
※令和5年末から令和6年3月にかけての最大稼動時
11分~15分
2
3
11分~15分
8
その理由が【図2】のとおりである。「検査
10分以内
10分以内
1
5
員の人員不足のため」との要因もあるものの、
※導入後:令和5年から令和6年にかけての年末年始
「想定していた需要に到達していないため」や
導入前:コロナ前の令和元年から令和2年にかけての年末年始
ただし、それ以前に導入している場合は導入直近の年末年始
「すべて稼動させなくても処理可能であるた
め」というような回答が多く見られた。
【表1】繁忙期におけるスマートレーン稼働状況
また【表1】のとおり、繁忙期におけるス
(検査場数:n=27)
マートレーンの稼働率が50%以下の検査場も7
100%
12
検査場が国際線において見られ、中には複数台
81%~99%
4
購入したものの繁忙期においても1台も使用し
51%~80%
4
15
ていない検査場も確認された。これらの機器は
50%以下
7
航空運送事業者等負担分を全額国費で補助して
いた令和元年に導入されたもので、検査機器の
一般的な耐用年数(7年)を考えると、有効に 【図2】繁忙期に全て稼動させていない理由
(検査場数:n=15 複数回答可)
使用されないまま耐用年数を経過してしまうお
それがある。
想定していた需要(旅客数)に到達
9
していないため
なお、導入前の年末年始における最大待ち時
すべて稼動させなくても処理可能で
間が15分以下の検査場であってもスマートレー
7
あるため
ンが導入された検査場が3検査場認められる一
検査員の人員不足のため
4
方で、スマートレーンを導入しておらず、直近
の年末年始における最大待ち時間が30分を超え
その他
2
る検査場も全国で複数認められている。
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総
調査事案名
括
調
査
票
(24)空港施設における機器整備費補助
②調査の視点
1.先進的な保安検査
機器の導入効果
保安検査の省人化・効
率化を目的に導入された
先進的な保安検査機器(
スマートレーン)は期待
された効果を発揮してい
るかを検証する。
【調査対象年度】
平成28年度~令和5年度
【調査対象先数】
航空運送事業者等:61先
③調査結果及びその分析
④今後の改善点・検討の方向性
1.先進的な保安検査機器の導入効果
補助を受けてスマートレーンを整備した保安検査場のうち、開設時からスマートレーンを設
置していた検査場等を除く4空港19検査場について、保安検査場の最大待ち時間を機器導入前
後の年末年始で比較すると【図1】のとおりとなった。
導入前は30分超の待ち時間が発生する検査場が半数程度あったが、導入後はその比率が1割
程度に改善しており、導入の効果は認められる。
【図1】スマートレーン導入前後における
一方、補助を受けてスマートレーンを整備し
年末年始(※)最大待ち時間(検査場数:n=19)
た6空港27検査場について、直近における繁忙
導入前
導入後
期(※)の稼働状況を調査した結果、【表1】
60分超
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60分超
0
のとおりであった。繁忙期においても全て稼動
31分~60分
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31分~60分
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させていない検査場が15検査場(約55.6%)あ
ることが確認された。
16分~30分
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16分~30分
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1.先進的な保安検査機器の
導入効果
○
主要空港を中心にスマー
トレーンの導入が行われて
きているが、検査場ごとに
稼働率にばらつきがあり、
中には繁忙期に全く稼動さ
せていない検査場も認めら
れる。
○
限られた財源(保安料)
での特例的な補助であるこ
とを踏まえ、交付審査の段
階において、空港・検査場
ごとの混雑状況や今後の稼
働見込み、省人化効果等を
踏まえ、必要基数を見極め
て補助する等、予算の効率
的な執行を図るべき。
○
具体的には、現在の補助
要綱ではスマートレーンの
導入に当たっての要件や基
準等が特段設けられていな
いことから、制度目的を踏
まえ、要綱上に一定の基準
を定めることが望ましい。
○
併せて、導入したスマー
トレーンについては、増大
するインバウンド対応等の
政策目的に照らし、有効に
運用されるよう国土交通省
において指導すべき。
※令和5年末から令和6年3月にかけての最大稼動時
11分~15分
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11分~15分
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その理由が【図2】のとおりである。「検査
10分以内
10分以内
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員の人員不足のため」との要因もあるものの、
※導入後:令和5年から令和6年にかけての年末年始
「想定していた需要に到達していないため」や
導入前:コロナ前の令和元年から令和2年にかけての年末年始
ただし、それ以前に導入している場合は導入直近の年末年始
「すべて稼動させなくても処理可能であるた
め」というような回答が多く見られた。
【表1】繁忙期におけるスマートレーン稼働状況
また【表1】のとおり、繁忙期におけるス
(検査場数:n=27)
マートレーンの稼働率が50%以下の検査場も7
100%
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検査場が国際線において見られ、中には複数台
81%~99%
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購入したものの繁忙期においても1台も使用し
51%~80%
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ていない検査場も確認された。これらの機器は
50%以下
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航空運送事業者等負担分を全額国費で補助して
いた令和元年に導入されたもので、検査機器の
一般的な耐用年数(7年)を考えると、有効に 【図2】繁忙期に全て稼動させていない理由
(検査場数:n=15 複数回答可)
使用されないまま耐用年数を経過してしまうお
それがある。
想定していた需要(旅客数)に到達
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していないため
なお、導入前の年末年始における最大待ち時
すべて稼動させなくても処理可能で
間が15分以下の検査場であってもスマートレー
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あるため
ンが導入された検査場が3検査場認められる一
検査員の人員不足のため
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方で、スマートレーンを導入しておらず、直近
の年末年始における最大待ち時間が30分を超え
その他
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る検査場も全国で複数認められている。
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