資料1-2-3-4 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注5~ 11歳用・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) (117 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00043.html |
出典情報 | 第80回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(6/10)《厚生労働省》 |
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ワクチンの予診票での留意点はなかった(基礎疾患、アレルギー、最近 1 ヵ月以内
のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況など)。
臨床経過:
2022/04/14(ワクチン接種の 1 日後)、患者はワクチン接種部位疼痛、左側頭部の
頭痛と発熱を認めた。疼痛には波があった。弛張熱を繰り返していた。
2022/04/19(ワクチン接種の 6 日後)、患者は病院 A を受診し、頭部 MRI で左中大
脳動脈起始部の狭小化を認めた。アセトアミノフェンで対応していたが、改善しな
かった。
2022/04/25(ワクチン接種の 12 日後)、患者は精査目的で、当科(病院 B)に紹介
入院となった。意識清明たが、疼痛の影響か、易刺激性があった。
血液検査では血沈の亢進を認め、頭部 MRI では、拡散強調画像(DWI)で左大脳半球
や左小脳半球に高信号を認め、フレアー法(FLAIR)では同部位の腫脹を示した。
MRA では、左内頚動脈の「交渉」(報告のとおり)か、血管壁の造影増強効果が目
立った。左中大脳動脈 M2 以遠でも血管壁に造影効果を認め、一部結節様であった。
髄液検査では、単核球優位の細胞数増加を示し、T-spot 検査は陽性であった。しか
し、肺病変はなく、髄液抗酸菌 PCR 検査は、陰性(潜因性結核と現時点では判断、
nestedPCR 検査は提出中)であった。
病巣は、中枢神経主体と考えられた。続発性中枢神経系血管炎に髄膜炎を合併して
いる。
患者は、抗結核薬、ステロイドパルス療法とアシクロビル(ACV)の投与を開始し
た。
ステロイドパルス療法で一時的に解熱傾向となった際には調子は良いが、ステロイ
ドパルス療法 1 クール終了後は、再び高熱が持続し、頭痛や精神症状も持続してい
た。
患者は 10 日間入院したが、改善は見られなかった。
2022/05/04(ワクチン接種の 21 日後)時点、転帰は未回復であった。
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