参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (134 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html |
出典情報 | 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》 |
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なることを示す研究が多い 18)-21)。また、女性では 22g/日(日本酒1合/日)程度以上
の飲酒で、リスクが高くなることを示す研究がある 19), 22)。
③一般に女性は男性に比べて肝臓障害など飲酒による臓器障害をおこしやすく、アル
コール依存症に至るまでの期間も短いことが知られている 23)-25)。また、多くの国内の
疫学的研究より、肝疾患におけるアルコール性肝障害の比率と成人1人当たりのアル
コール消費量は正の相関を示す 26)。このような男女差、国内外のコホート研究等から
の知見、摂取量の目安として国民にとってわかりやすい指標とすることなどを踏まえ、
健康日本21(第2次)においては、生活習慣病のリスクを高める飲酒量(純アルコー
ル摂取量)について、男性で1日平均 40g 以上、女性 20g 以上と定義した。
④なお、WHOのガイドライン 2)では、アルコール関連問題リスク上昇の域値につい
て、男性では1日 40g を超える飲酒、女性では1日 20g を超える飲酒としている。ま
た、多くの先進諸国もガイドラインで許容飲酒量に男女差を設け、女性は男性の 1/2
~2/3 としている。
表. 主な酒類の換算の目安
ビール
お酒の種類
(中瓶1本
500ml)
アルコール
度数
純アルコール
量
清酒
(1合 180ml)
ウイスキー
・ブランデー
(ダブル 60ml)
焼酎(25 度)
ワイン
(1合 180ml)
(1杯 120ml)
5%
15%
43%
25%
12%
20g
22g
20g
36g
12g
(ⅱ)未成年者の飲酒をなくす
未成年者の飲酒が好ましくない医学的根拠としては、未成年者の身体は発達する過程
にあるため体内に入ったアルコールが身体に悪影響を及ぼし健全な成長を妨げること、
臓器の機能が未完成であるためにアルコールの分解能力が成人に比べて低く 27)、アル
コールの影響を受けやすいこと等が挙げられる。例えば、未成年者飲酒は、成人の飲酒
に比べ急性アルコール中毒や臓器障害を起こしやすい 28), 29)。また、飲酒開始年齢が若
いほど将来のアルコール依存症リスクがより高くなる 28), 30)。このような健康問題のみ
ならず、未成年者の飲酒は事件や事故に巻き込まれやすくなるなど、社会的な問題をも
引き起こしやすい。未成年者飲酒禁止法や上記の点等を踏まえ、健康日本21から引き
続き、未成年者の飲酒を完全に防止することを目標とする。
(ⅲ)妊娠中の飲酒をなくす
女性は男性に比べて、アルコールによる健康障害を引き起こしやすいことが知られて
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