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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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患の発症予測に最も有用なのは収縮期血圧であることが示されているため 6) 、血圧の簡
便な指標としては健康日本21と同様、収縮期血圧を用いるのが妥当である。
(ⅲ)脂質異常症(高コレステロール血症)患者の減尐
脂質異常症は虚血性心疾患の危険因子であり、特に総コレステロール及び LDL コレス
テロールの高値は日米欧いずれの診療ガイドラインでも、脂質異常症の各検査項目の中
で最も重要な指標とされている。日本人を対象とした疫学研究でも、虚血性心疾患の発
症・死亡リスクが明らかに上昇するのは総コレステロール値 240 mg/dl 以上あるいは LDL
コレステロール 160mg/dl 以上からが多い 7)。
健康日本21においては、
「高脂血症(血清総コレステロール値 240mg/dl 以上)の者
の割合」の 50%減、具体的には男性では 10.5%から 5.2%以下に、女性では 17.4%か
ら 8.7%に低下させることを目指していたが、平成 21 年の時点で男性 10.4%、女性
16.0%であった。平成 23 年度の最終評価では、
「服薬者を含めた高脂血症有病率は悪化
した可能性が高いが、国民全体の総コレステロール平均値の悪化はみられなかった」と
されたことを踏まえ、健康日本21(第2次)についても引き続き、脂質異常症患者の
減尐を目指すべきである。
なお、虚血性心疾患リスクは、高コレステロール血症のみで決まるのではなく、他の
危険因子の有無で異なっている。臨床においては、虚血性心疾患リスクに応じたコレス
テロール管理目標が提示されているが、国民健康づくり運動としては集団としての目標
の見地から他の危険因子を保有していない一般的な者の管理目標値(LDL コレステロー
ル 160mg/dl)を参考にすべきと考えられ、また、これは前述の疫学研究の結果とも合致
していることから指標として妥当と考えられる。
上記(ⅰ)~(ⅲ)の考え方をまとめると、下図のようになる。
循環器の目標設定の考え方
〈循環器疾患の予防〉
脳血管疾患の減尐

虚血性心疾患の減尐

(年齢調整死亡率の減尐)
男性15.7%の減尐、女性8.3%の減尐

(年齢調整死亡率の減尐)
男性13.7%の減尐、女性10.4%の減尐

〈危険因子の低減〉

4つの危険因子の目標を達成した場合

脂質異常症

高血圧

喫煙

収縮期血圧4mmHg低下 高コレステロール血症者
の割合を25%減尐

40歳以上の禁煙希望
者がすべて禁煙

糖尿病
有病率の増加抑制

4つの生活習慣等の改善を達成した場合
収縮期血圧
2.3mmHgの低下

栄養・食生活
・食塩摂取量の減尐
・野菜・果物摂取量の増加
・肥満者の減尐

1.5mmHgの低下

0.12mmHgの低下

0.17mmHgの低下

(男性のみ)

身体活動・運動
・歩数の増加
・運動習慣者の割合の
増加





・生活習慣病のリスク
を高める量を飲酒して
いる者の割合の減尐

〈生活習慣等の改善〉

41

降圧剤服用率
10%の増加

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