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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (155 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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(ⅲ)歯周病を有する者の減尐
歯周病は、日本人の歯の喪失をもたらす主要な原因疾患である。歯周病のうち、歯肉に限
局した炎症が起こる病気を歯肉炎、他の歯周組織にまで炎症が起こっている病気を歯周炎と
いい、これらが大きな二つの疾患となっている。また、近年、歯周病と糖尿病や循環器疾患
との関連性 5)-7)について指摘されていることから、歯周病予防は成人期以降の重要な健康課
題のひとつである。
国民健康・栄養調査の生活習慣調査項目のひとつである「歯ぐきの状態」において、「歯
ぐきが腫れている」、「歯を磨いた時に血が出る」のいずれかに該当する者は 20 代において
31.7%にも達していた(平成 21 年)。一方、歯周炎が顕在化し始めるのは 40 歳以降といわ
れており、平成 17 年歯科疾患実態調査によると、40 歳代で4㎜以上の歯周ポケットを有す
る進行した歯周炎を有する者は 37.3%にも達していた。これらのことより、ライフステー
ジと病態の両者を勘案して、20 歳代においては歯肉に炎症所見を有する者の割合の減尐を、
40 歳代および 60 歳代以上においては進行した歯周炎を有する者の割合の減尐を指標とした。
また、歯の寿命が延伸していることを踏まえ、高齢期においても歯周病対策を継続して実
施する必要がある。60 歳代で歯周炎を有する者の割合は 54.7%と高率であり、成人期から
高齢期にかけての連続的な対策が必要である。
これらのことより、歯周病については「20 歳代における歯肉に炎症所見を有する者の割
合の減尐」、「40 歳における進行した歯周炎を有する者の割合の減尐」並びに「60 歳代にお
ける進行した歯周炎を有する者の割合の減尐」の3つの目標を設定した。
20 歳代ではセルフチェックによる自己管理が重要である視点から、今回は国民健康・栄
養調査の生活習慣調査項目のひとつである「歯ぐきの状態」において、「歯ぐきが腫れてい
る」、「歯を磨いた時に血が出る」のいずれかに該当する者を「歯肉に炎症所見を有する者」
とする。国民健康・栄養調査によれば、平成 16 年の時点で「歯肉に炎症所見を有する者」
の割合は 32.2%であったのに対し、平成 21 年でも 31.7%とほとんど変化しなかったことか
ら明らかなように、20 歳代での歯科保健行動の変容は難しい傾向にある。しかし、歯肉炎
は、適切なセルフケアを行い、良好な口腔管理が維持できれば改善すると言われていること
より、25%を目標値とした。
40 歳代については、平成 11 年の時点では進行した歯周炎を有する者の割合は 39.2%で
あったが、平成 17 年には 37.3%と僅かに減尐した(歯科疾患実態調査)。今後もこの減尐
傾向が続くと仮定すると、平成 35 年には約 32%となると推計されるが、糖尿病や循環器疾
患のリスク低減を図るうえでも、40 歳代の歯周炎有病状況をさらに改善する必要がある。
これらのことを踏まえ、25%を目標値とした。
60 歳代についても、平成 11 年の時点では進行した歯周炎を有する者の割合は 56.7%で
あったが、平成 17 年には 54.7%と僅かに減尐した(歯科疾患実態調査)。今後もこの傾向
が続くと仮定すると、平成 35 年には約 49%となると推計されたが、この年代からの歯周炎
の病態改善の難しさを考慮し、45%を目標値とした。
なお、上記の数値算出にあたっては、歯周疾患のスクリーニング評価法であるWHOのC

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