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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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年齢調整がん罹患率については、地域がん登録研究班による全国推計値を図6に示す。
2000 年以降の増加傾向が著しいが、これは、近年においてがん診療連携拠点病院の院内が
ん登録の整備等に伴い登録精度が向上したことが影響している。また、地域がん登録が全国
的な整備に未だ至っていない現状においては、年齢調整がん罹患率は、年次推移を見るデー
タソースとして適切でない。また、年齢調整がん死亡率と同様、高齢者においてはがんの診
断精度が必ずしも高くないことを踏まえ、75 歳未満の年齢調整がん罹患率で推移をみると、
やや緩やかな増加傾向が認められる(図7)。
20 年以上にわたり精度の高いがん登録を維持し、かつ、全国の死亡率の推移を反映して
いる宮城、山形、福井及び長崎の4つの地域がん登録のデータを用いた推計では、1985~2004
年の年齢調整がん罹患率は若干の増加傾向にあると報告されている 2)。部位別では、胃がん
は減尐傾向、肺がん(男性)、肝臓がん、大腸がんは一旦増加した後 1995 年以降減尐し、乳
がんと前立腺がんは増加傾向にあると推計されている。
図6 年齢調整がん罹患率の推移

図7

年齢調整がん罹患率の推移(75 歳未満)

(資料:独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
(資料:独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics02.html#prg3_1 ) http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics02.html#prg3_1 )

(ⅳ)がんのリスク要因
日本人においてがんのリスクを高める要因として、喫煙(受動喫煙を含む)、過剰飲
酒、低身体活動、肥満・やせ、野菜・果物不足、塩分・塩蔵食品の過剰摂取、がんに関
連するウイルス(B型肝炎ウイルス<HBV>、C型肝炎ウイルス<HCV>、ヒトパピローマウ
イルス<HPV>、成人T細胞白血病ウイルス<HTLV-Ⅰ>)や細菌(ヘリコバクター・ピロリ
菌)への感染が挙げられている 3)。現状においては、これらへの対策ががん予防に重要
である(図8)。
主に、これまで日本で行われたコホート研究などの疫学研究をもとに、各要因をなく
すことによって予防可能ながんの割合について推計した研究によると、男性においては
喫煙(受動喫煙を含む)30%、感染 23%、飲酒9%、女性においては感染 18%、喫煙
(受動喫煙を含む)6%、飲酒3%となっている。4)(図9)。米国などの同様の推計と
比較して、食習慣や肥満の影響が小さいのが特徴である。これは、日本人の食習慣が欧
米に比較して好ましいことなどによることが考えられる一方、食習慣把握の難しさなど

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