提案書12(2200頁~2401頁) (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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※下記のように推定した根拠
分娩10,000件に5-6件の発生であり年間500名の患児がいるとの報告があるが、重症患児は手術に至らず24時間以内に死亡していることもある。ま
た妊娠中診断がつかなかった症例は小さな髄膜瘤であったとの報告、症例の22%が在胎週数22週以前に診断され、3/4の症例で妊娠中絶をおこ
なっていた報告も併せて鑑みると、重症例は出生していない可能性もある。妊婦の葉酸摂取指導等で以前の報告時より件数は低下している可能性
も示唆されているが、現在でも治療可能な患児は治療が行われていると考えられ再評価で実施回数の変化はないと考えられる。日本脳神経外科学
会が施行しているJapan Neurosurgical Database(JND)によると2019年度の脊椎披裂手術件数は131例であり参考にした。
見直し前の症例数(人)
不明
見直し後の症例数(人)
不明
見直し前の回数(回)
150回以上(厚生労働省データベース)
見直し後の回数(回)
150回以上(厚生労働省データベース)
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
手術件数は年間100-150症例と考えられるが、2019年実態調査ないし文献から大学病院、こども病院といった専門性の高い施設で治療多くされて
いる。患児の将来の機能温存並びに成長後を含めた続発する神経合併症に大きく関わる術式であり、より専門性の高い施設、指導者をによる手術
が理想的である。外保連試案(S93-0098500)の手術技術度D分類であるが、脊椎披裂手術(神経処置を伴わない)と比較しより高い技術度への変
更も考慮すべきと考える。
陣痛開始前の帝王切開により下肢機能が有意に改善するという報告もあり、出生前に診断がついている症例では帝王切開後に緊急手術を行うこと
施設の要件
が多い。このため産科、小児科が対応可能であることが必要である。また水頭症合併症例が多く、脳神経外科を標榜していることは必須である。
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 他奇形の併発もありうるため周術期管理にはNICUが必要であり、新生児治療に十分慣れた施設であることが望まれる。また手術に際しては形成外
制等)
科医も必要となることが多い。
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 脳神経外科専門医であること。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 現在作成中
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
術後髄液漏、髄膜炎、水頭症、神経損傷等が発生しうる。可及的早期手術により髄膜炎の発生頻度は低下している。水頭症併発頻度は多く、髄液
管理とともに創閉鎖時の術技が重要である。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
その根拠
29,370
73,904
外保連試案(S93-0098500)および学会内実態調査による手術時間を調整。複数診療科対応が必要。
区分
K
番号
技術名
K138 2
脊椎披裂手術(その他のもの)
具体的な内容
神経組織が開放されておらず、髄膜炎、水頭症、キアリ奇形等の中枢神経合併症の危険がなく、手術時期も待機手術が可能である。また術技自体
も硬膜、神経の処置を必要としないため難易度が低い。
増(+)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
445,340円×年間120症例=53,440,800円
その根拠
手術施行時には皮膚閉鎖時に交代する形成外科医は待機し、皮膚閉鎖時には脳神経外科医も待機を要する。
備考
脊椎披裂(その他のもの)の減点を再考することが必要。
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
特になし
⑫その他
特記事項なし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本脳神経外科学会
⑭参考文献1
⑭参考文献2
⑭参考文献3
⑭参考文献4
1)名称
当科での脊髄髄膜瘤患児治療成績と今後の展望
2)著者
佐久間潤、松本由香、Mudathir S. Bakhit、根本未緒、飯島綾子、市川優寛、佐藤拓、藤井正純、斎藤清
3)雑誌名、年、月、号、ページ
小児の脳神経43(3):343-349、2018
4)概要
脊椎披裂手術を受ける患児は地域の機関施設、小児専門施設で治療を受けている。治療成績について文献的に考察し報告。
1)名称
Nationside survey of fetal myelomeningocele in Japan: Background for fetal surgery
2)著者
Otera Takahashi Yuka, Wada Siiji, Miya Michiko, Akaishi Rina, Sugibayashi Rika, Ozawa Katsusuke, Endo Masayuki, Sago Haruhiko
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Pediatrics International 61(7); 715-719, 2019
4)概要
胎児脊髄髄膜瘤の出生前の特徴と出生前転機を調べる全国調査。三次医療施設50施設のアンケート調査。
1)名称
脊髄髄膜瘤(開放性二分脊椎)患者の長期予後
2)著者
埜中正博、淺井昭雄
3)雑誌名、年、月、号、ページ
脳外誌29(4): 254-260, 2020
4)概要
脊髄髄膜瘤患児の長期予後と脊椎披裂手術後の長期的な問題についての報告。特に成長後の脊髄係留症候群について記載。
1)名称
当院における脊髄髄膜瘤の診断、治療、機能予後:2012年から2019年の報告
2)著者
原田敦子、阪本大輔、山中巧、宇都宮英綱
3)雑誌名、年、月、号、ページ
小児の脳神経46(4):279-283、2021
4)概要
大阪府下の周産期母子医療センターを有する総合病院での治療結果報告、出生前診断のタイミングから考慮した胎児手術の可能性について。
1)名称
⑭参考文献5
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要
※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。
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