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提案書12(2200頁~2401頁) (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

第7回NDBオープンデータによると、K936自動縫合器加算(左心耳閉塞用クリップを使用した場合)が1,129回算定されている。海外における多施
設RCTのデータ(参考文献1)によると、左心耳閉鎖方法の割合は、切除と縫合(55.7%) 、自動縫合器(11.2%)、左心耳閉鎖要クリップ
(15.1%)、内側からの閉鎖(13.8%)、承認済みのその他の手法 (4.1%)となっており、それを参考にすると、自動縫合器を用いる左心耳閉鎖
は最大で842件と推定される。よって、見直し前の回数である左心耳クリップを用いた場合の1,129回と自動縫合器を用いた場合の842回の合計で
1,971回となる。

見直し前の症例数(人)

16,000

見直し後の症例数(人)

16,000

見直し前の回数(回)

1,129

見直し後の回数(回)

1,971

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

自動縫合器加算は心臓血管外科の手術で既に認められており、当該手術と器具使用の技術に習熟した医師による実施が求められる。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 特になし
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 特になし
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

すでに確立された手術手技であり、安全性は担保されている。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし

⑧点数等見直し
の場合

見直し前
見直し後
その根拠
区分

⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)



番号
技術名

936
自動縫合器加算の注1内のK552,K552-2

具体的な内容

現在、K936自動縫合器の注1に含まれているK552冠動脈、大動脈バイパス移植術、K552-2冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しない
もの)が削除可能となる。この度要望する、K594不整脈手術 3 メイズ手術、K594不整脈手術 4 左心耳閉鎖術 イ 開胸手術によるもの、K594不整
脈手術 4 左心耳閉鎖術 ロ 胸腔鏡下によるものに加算が認められれば、重複となるため。
増(+)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

21,050,000円

その根拠

25,000円(2,500点)×842件=21,050,000円の増加見込み。第7回NDBオープンデータによると、K931自動縫合器加算(左心耳閉塞用クリップを使
用した場合)が1,129回算定されている。海外における多施設RCTのデータ(参考論文1)によると、左心耳閉鎖方法の割合は、切除と縫合
(55.7%) 、自動縫合器(11.2%)、左心耳閉鎖用クリップ(15.1%)、内側からの閉鎖(13.8%)、承認済みのその他の手法 (4.1%)となってお
り、それを参考にすると、自動縫合器を用いる左心耳閉鎖は最大で842件と想定される。

備考

K936自動縫合器加算(左心耳閉鎖用クリップを使用した場合)、K936自動縫合器加算、ともに2,500点

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

特になし

⑫その他

特になし

⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

⑭参考文献1

1)名称

Left Atrial Appendage Occlusion during Cardiac Surgery to Prevent Stroke

2)著者

Richard P. Whitlock, M.D., Ph.D., Emilie P. Belley-Cote, M.D., Ph.D., Domenico Paparella, M.D., Jeff S. Healey, M.D., Katheryn
Brady, B.Sc., Mukul Sharma, M.D., Wilko Reents, M.D., Petr Budera, M.D., Ph.D., Andony J. Baddour, M.D., Ph.D., Petr Fila, M.D.,
Ph.D., P.J. Devereaux, M.D., Ph.D., Alexander Bogachev-Prokophiev, M.D., Ph.D., et al., for the LAAOS III Investigators*

3)雑誌名、年、月、号、ページ

N Engl J Med. 2021 Jun 3;384(22):2081-2091.

4)概要

本研究(多施設RCT)は、心房細動の既往があり、別の適応症で心臓手術を受ける患者において、左心耳閉鎖術を同時施行した場合の有効性及
び安全性を、多施設共同、大規模ランダム化比較で評価したものである。 患者数は4700人で、左心耳閉鎖施行群N=2379, 左心耳閉鎖未実施群N2391。閉鎖に用いた方法は、切除と縫合(55.7%) 、自動縫合器( 11.2%)、閉鎖デバイス 15.1%)、内側からの閉鎖(13.8%)、承認済みのその
他の手法 (4.1%)。 結果、虚血性脳卒中又は全身性塞栓症について、左心耳閉鎖施行群4.8%、左心耳閉鎖未実施群7.0%(P=0.001)と、心房細動
を呈する患者において手術施行時に左心耳閉鎖術を同時施行した場合は、閉鎖術を同時施行しない場合に比べて虚血性脳卒中又は全身性塞栓症の
リスクが有意に低下した。

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