提案書12(2200頁~2401頁) (79 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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不明
見直し後の症例数(人)
不明
見直し前の回数(回)
30(社会医療診療行為別統計より推定)
見直し後の回数(回)
30(社会医療診療行為別統計より推定)
年間対象者数の
変化
年間実施回数の
変化等
⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)
・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)
脊髄癒着性くも膜炎は脊髄空洞症を伴い、慢性進行性で難治性疾患である。日本脊髄外科学会では脊髄空洞症のガイドラインを作成予定であり、
その中で調査が進むと考えられる。外保連試案での技術度はDであるが、本申請難易度はEレベル相当で、経験のある熟達した専門医による手術が
求められる。
施設の要件
脳神経外科を標榜している施設であり(あるいは、整形外科であっても脊髄手術を専門的に取り扱っている施設であること)、脊髄誘発電位ある
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 いは画像等手術支援が可能であること、合併症発生時に対応可能な体制がとれること。
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 主たる実施医師は、特殊技術を有する専門医(日本脊髄外科学会が認定する脊髄外科指導医に相当)が望ましい。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の なし
要件)
⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度
最も危惧すべき合併症は癒着剥離の際の神経障害であるが、多くの場合対麻痺や四肢麻痺は高度であり、術後一過性に悪化があったとしても空洞
の縮小が得られていればリハビリテーションにより改善しうる。その他硬膜形成を行うため、髄液漏などが起こりうる。局所癒着例の83%は症状
の進行を安定しうるが、広範囲癒着例では17%しか安定できず、より難治性である。
⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)
問題なし
⑧点数等見直し
の場合
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)
見直し前
見直し後
その根拠
38,790点 加算なし
38,790点+以下の加算(K930 1 脊髄誘発電位測定等加算3,630点 K939-2 術中血管等描出撮影加算500点 K939 1 画像等手術支援加算2,000点)
区分
特になし
区分をリストから選択
番号
技術名
具体的な内容
不変(0)
プラスマイナス
⑩予想影響額
予想影響額(円)
不明
その根拠
(3,630+500+2,000)×10円×30名= 1,839,000円の追加を要するが、手術の安全性向上により周術期合併症リスクが軽減され、最終的には予想影
響額として相殺効果が期待できる。
備考
⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬
蛍光血管撮影装置(手術顕微鏡)、ジアグノグリーン注射用25mg
⑫その他
特になし
⑬当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等
日本脳神経外科学会
⑭参考文献1
⑭参考文献2
⑭参考文献3
⑭参考文献4
⑭参考文献5
1)名称
Treatment of syringomyelia associated with arachnoid scarring caused by arachnoiditis or trauma
2)著者
J Klekamp, U Batzdorf, M Samii, H W Bothe
3)雑誌名、年、月、号、ページ
J.Neurosurg. 1997 Feb;86(2):233-40.
4)概要
78例の外科治療の中で、空洞-腹腔、空洞-胸腔シャントの再発率は92%以上であったが、くも膜癒着剥離および硬膜形成術では局所癒着例の83%
において術前神経症状の進行を安定させた。
1)名称
Treatment of posttraumatic syringomyelia
2)著者
J Klekamp
3)雑誌名、年、月、号、ページ
J Neurosurg Spine. 2012 Sep;17(3):199-211.
4)概要
71例の外傷後癒着性くも膜炎による脊髄空洞症に対する手術成績の報告。61例で癒着剥離、係留解除、硬膜形成を行なった。その他はシャント術
などを行なった。61%で術後空洞の縮小が得られ、51%で神経症状の改善を得た。
1)名称
Arachnolysis or cerebrospinal fluid diversion for adult-onset syringomyelia? A Systematic review of the literature
2)著者
George M Ghobrial, Richard T Dalyai, Mitchell G Maltenfort, Srinivas K Prasad, James S Harrop, Ashwini D Sharan
3)雑誌名、年、月、号、ページ
World Neurosurg. 2015 May;83(5):829-35.
4)概要
486例の外科治療の中で、くも膜癒着剥離は、シャント治療に比し再発までの期間がより長かった。患者あたりの平均手術回数は1.2回であった。
1)名称
癒着性脊髄くも膜炎に対するくも膜癒着解除および硬膜拡大形成術
2)著者
森迫拓貴
3)雑誌名、年、月、号、ページ
Spinal Surgery 24 (1) 128-130,2010
4)概要
3例の手術成績の報告。いずれも術後空洞の縮小が得られ、神経症状も部分的ではあるが改善を得た。
1)名称
Focal adhesive arachnoiditis of the spinal cord: Imaging diagnosis and surgical resolution
2)著者
Hiroki Morisato, Toshihiro Takami,Toru Yamagata,Isao Chokyu, Naohiro Tsuyuguchi, Kenji Ohata
3)雑誌名、年、月、号、ページ
J Craniovertevr Junction Spine. 2010 Jul;1(2):100-6
4)概要
4例の患者に対して癒着剥離術を行った。明らかな脊髄症状がある症例では術中安全のためSEP,MEPを使用し、有意な変化があるときは一旦手術の
進行を止め、回復してから再開している。その結果3名で症状の改善を得て、1名は不変だった。
高見俊宏
長久功
大畑健治
※⑬については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等の関連団体や研
究者等の名称を記載すること。
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