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(3)文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減に関する調査研究事業(報告書)(案) (179 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24465.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第209回 3/17)《厚生労働省》
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マートフォン上で閲覧、入力が可能になる。情報管理として、ID、パスワードを入
力してログインする仕様にしている。自社システム内のケアの記録は介護職員全
員が閲覧することが可能である。データ通信費として一定額支給している。
・訪問介護の実績とシフトが連動しており、インターネット上で閲覧することがで
きる。電話応対補助の本社の事務職員に、利用者から訪問介護の予定時間を質問さ
れたとしても、自社システムで確認することができるため、対応できる。
(2)業務負担の変化
・業務負担が大幅に軽減したことは、紙に手書きする手間がなくなったことだけで
はなく、記録ミスによる実績の照合が一致しないことに対して、サービス提供責
任者が確認する業務が削減されたことである。例えば、午後 2 時からの訪問を、
12 時からと誤記入することがある。このようなミスの照合、確認に時間を要し、
夜9時~10 時ごろまで残業をするような状況だったが、その業務負担が大幅に(1
か月あたり 1~3日分)減った。
・紙の記録票であれば、1 事業所換算で 1 ヶ月 800 枚程度になる。1 枚 1 枚請求ソフ
トに事務職員が入力していく業務が当社にはない。
・電子化により、紙文書の保存は 3 割が減少した。記録票、サービス提供票の分が削
減され、キャビネットのスペースが 3 割空いた。一方、計画書、アセスメント、モ
ニタリングの作成業務について、サービス提供責任者の負担が大きい状況が続い
ている。
・訪問介護計画書の作成および確認にサービス提供責任者は毎月 30 時間要してい
る。実地指導で指摘される内容のため、慎重さが求められる。一方、訪問介護計画
書を利用者、家族はあまり見ていないように思う。訪問介護計画書自体を廃止にす
ることや簡素化することを検討してほしい。
(3)電子化の利点・課題
○利点
・経営管理の視点で、職員の労働状況を把握できるように自社でシステムを開発し
た。訪問の効率性や介護職員 1 人 1 人の生産性を確認できるようにしている。
・電子化されていない事業所であっても、保存文書の削減等があるため、介護ソフト
を利用したほうがよいと思う。
○課題
・契約書、アセスメント等は、実地指導を紙で対応される自治体が多いため、紙で作
成、保存したほうがよいと考えている。
・実地指導の際、紙で確認せず、電子で確認することになれば、契約書やアセスメン
トも電子化に移行することを検討する。苦情報告は電子的にフォルダを用意すれ
ばよいだけなので、変更は比較的容易である。
・計画書とアセスメントは電子化よりも、そもそも文書を廃止したほうがよいと考
える。
・他業界では、タブレット上で電子署名を導入しているが、80 歳以上の利用者が多
い介護業界では、電子署名後のメール受信等が難しいように思う。電子契約と紙で
の契約を分けることは現場の業務を複雑化するため、紙による契約書で1本化し
ている。
・自社システムの開発における課題は、スマートフォンの複雑な操作に不慣れな介
護職員がいることであった。画面操作に負担が少なく、細かい点を繰り返し調整し
た。

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