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(3)文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減に関する調査研究事業(報告書)(案) (203 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24465.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第209回 3/17)《厚生労働省》
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・心拍レベル、呼吸レベルや睡眠の状態が自動計測され、介護ソフトに自動転記さ
れるシステムを使用し始めた。排便の記録を連動することを実証実験中である。
また、センシングデータを介護ソフトに連携させることについては、2022 年初め
には移行できる予定である。
・今後、ケア記録の入力デバイスとしてスマートフォンを導入していきたい。タブレ
ットでは、常時携帯できず、使うために置いてある場所に取りに行く手間がかか
る。スマートフォンでは、ケアを行ったその場での記録が可能となるとともに、記
録を見ることが可能となる。しかし、画面のサイズが小さいため、見にくいという
問題がある。
・次世代が魅力的に感じる事業所の運営をしたい。例えば、コールをとるための PHS
と職員間のインカムを含めて、1 つの機器に集約する。記録・入力・情報確認など
をスマートフォン1つで仕事が出来るようにしていきたい。
・文書を印刷せずに済むような方針で考えている。
(2)業務負担の変化
・各種様式の変更によって、行政への提出書類が減ったことにより、文書の保存に用
いていた書庫の 1 区画分が削減された。業務負担についての変化はない。
・訪問介護では 150 件/日、4,500 枚/月の実施記録を管理していた。紙での管理は大
変だったが、電子的に実績入力するようになり、保存場所が削減された。電子化
により、サービス提供票と実施記録の整合を確認する時間が大幅に削減された。
・詳細な介護内容の記録は、制度上、加算を取得する証跡として必要と理解している
が、簡素化され、整備されると現場の業務負担は軽減されると思う。

(3)電子化の利点・課題
○利点
・紙の文書が削減された。各施設に訪問して文書を確認する必要があったが、本社
(遠隔)で確認できるようになった。
・電子化により、物理的な紙の保存量は削減されている。また、記録を確認する業務
が減った。計画に則ったサービス内容を提供しているかを介護支援専門員は記録
で確認するが、施設の紙で確認するよりも、電子的に確認する方が介護支援専門員
は楽なようだ。
○課題
・電子署名がメールアドレスを用いる必要があり、導入できていない。例えば、80 歳
以上の高齢者に電子署名の確認をメールで通知することは適さないように思う。
・メールアドレスがないため、契約書などを電子データで渡すことができず紙での
授受となってしまっている。
・介護付き有料老人ホームの場合、入居契約と介護保険サービス利用契約が必要で
ある。入居契約は本人のほかに身元引受人の署名も必要とする。メールアドレスに
よる認証を行う電子契約システムの場合、身元引受人はメールアドレスを保有し
ていることが多いが、本人は未保有であることが多い。その際の本人の契約同意を
どのように取付け、法的効力を持たせるかが電子契約の鍵となってくると思う。
・現状は、紙で入居の契約書と介護保険の契約書を作成して、署名をしている。
・契約の意思決定権者が本人ではなく、親族になる場合がある。電子化を推し進める
段階で、入居者本人でない場合の署名でよいのかという論点が残る。
・電子化の課題は、職員の操作技術とシステム環境の双方があると考えている。帳票
を紙で保存している理由は、閲覧性に優れているからである。操作性と閲覧性が両
立したシステムにしていかなければならない。
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