先進医療 B 実施計画等評価表（番号 B110）
評価委員

主担当：真田
副担当：掛江

副担当：柴田

技術専門委員：斎藤

先進医療の名称

高密度焦点式超音波療法を用いた前立腺癌局所療法

申請医療機関の名称

東海大学医学部付属病院

医療技術の概要

前立腺癌の約 90％を占める限局性前立腺癌の治療は、低
リスク群の一部に対する監視療法（無治療経過観察）と、
その他に対する根治的治療（外科的切除及び放射線治療に
よる全体照射）が一般的で、近年は、ロボット支援下根治
的前立腺摘除術の有用性が示されている。一方で、根治的
治療では、排尿機能や性機能障害の発生が問題となる。
前立腺癌に対する Focal therapy は、
「患者の予後に影響
する癌を治療する一方、可能な限り正常組織を温存するこ
とにより、排尿および性機能を可能な限り温存する治療法」
と定義されており、高密度焦点式超音波療法
(high-intensity focused ultrasound、HIFU)を用いて開始
された。低リスク群の患者を中心に臨床研究として実施さ
れてきたが、MRI 画像や生検技術の向上に伴い、根治的治
療の対象である中リスク及び高リスク群に対しても治療選
択肢となる可能性が示唆されている。
本研究では、限局性前立腺癌症例（cT1c-T2cN0M0 かつ
Gleason score が４＋４=８以下）であり、MRI 画像診断技
術及び経会陰式前立腺生検により前立腺内部において臨床
的に意義のある癌（significant cancer、腫瘍体積 0.5cm3
以上）の局在診断が行われた症例を対象として、HIFU の有
用性を検討する。
○主要評価項目：５年無再発生存割合、尿失禁の出現割合
○副次評価項目：治療後２週間～１ヶ月後に撮影した
dynamic MRI による癌局在の血流解析、治療前および 1、3、
6、9、12、15、18、21、24、30、36、42、48、54、60 ヶ月
後における生検における癌検出部位(治療領域内あるいは
治療領域外)、排尿機能関連検査、性機能関連アンケート、
生活の質関連アンケート、有害事象、及び５年全生存割合
○予定試験期間：jRCT 公開日～2029 年 12 月、
（登録期間：
～2024 年 6 月、観察期間：～2029 年 6 月）
○目標症例数：310 例

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