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別紙1○【先進医療会議】先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00053.html
出典情報 先進医療会議(第117回先進医療会議、第142回先進医療技術審査部会 12/8)《厚生労働省》
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5 年無再発生存割合の両側 90%信頼区間(二項割合の正規近似)の上側が 0.75 を下回るのは、
310 例中 91 イベント以上の再発が生じた場合(5 年無再発生存割合の点推定値が 70.6%以下となる
ことが判明した場合)となる。よって、イベント数は 91 とします。

回答 4 で設定した意思決定ルールが、③よりも多くのイベントが起きたとしても新たな患者さんの登録
を継続するシナリオを包含し得ることは、二項割合に基づく概算を行っていなかったこと、及び③よりも多
くのイベントが登録期間内に生じるほどのイベント発生率(※参照)が高い状況は想定していなかったこ
とから、事前に検討できていない。従って、③よりも多くのイベントが起きたとしても新たな患者さんの登
録を継続する意思決定ルールが臨床的に妥当だとは判断していない。よって、その理由は提示できない。
仮に事前に検討していた場合にも、③よりも多くのイベントが起きたとしても新たな患者さんの登録を継
続する意思決定ルールが臨床的に妥当だとは考えられない。
一方、提示された③の無益性基準と回答 4 の無益性基準は、いずれも極端にリスクが高い状況という
意味では共通点もあると考えられ、回答 4 で設定した意思決定ルールが、③よりも多くのイベントが起き
たとしても新たな患者さんの登録を継続するシナリオを許容しないケースもあり得るものと考える。ただし、
登録が 3 年で終了した場合等、KM 曲線が 5 年時点に達していない場合は、5 年無再発生存割合はワ
イブル分布の下でパラメトリックに推定する必要がある。
※ ③よりも多くのイベントがおきた場合に無益性中止の判断を行うことは、最終解析で片側約 5%で
統計学的に有意に非劣性マージンよりも劣る条件付き検出力が(ハザードで考えなくとも少なくと
も)約 100%になるという、無益性中止基準と理解可能と考える。これに対し、仮に登録 1 年時点、2
年時点、3 年時点の各々で③の 91 イベントが発生した場合、イベント発生ハザードには各々およ
そ 91÷(310÷3×0.5 年)≒1.76 イベント/人年、91÷(310÷3×2×0.5 年)≒0.88 イベント/人年、
91÷(310×0.5 年)≒0.59 イベント/人年となる。これは、310 例を 5 年間追跡した際に 25%の累積
イベント発生率となる場合のハザード(保守的にこの場合は登録期間の人年は無視する)310×
0.25÷(310×5)=0.05 に対し、各々ハザード比が約 35 倍、18 倍、12 倍のリスクを想定することに
なる。③の無益性基準と回答 4 で設定した無益性基準は、指標が異なるため対応しないケースも
存在するが、極端にリスクが大きいケースを想定しているという点で、全く互いに排反な基準では
ないと考える。

「経過観察期間の如何によらず 5 年無再発生存割合のイベント定義に合致する数が①あるいは②に
該当した時点で、登録を一時中断しそれ以降の新規患者の登録中止の要否を検討する・登録中止をす
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