よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書16(3000頁~3199頁) (148 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

技術名:

小児保隙装置

診療報酬上の取扱い:
M:歯冠補綴及び欠損補綴 600点
予想影響額: 6,000千円

対象疾患名: 乳歯の早期喪失(MT)

技術の概要 : う蝕・第一大臼歯の異所萌出等によって第二乳臼歯が早期に喪失した症例に対し、後継永久歯の萌出スペース確保の
ための保隙処置は第一乳臼歯を支台とする保隙装置しか認められていないが、現在自費診療となっている第一大臼歯を支台とするバン
ドループの適用を認める。

必要性 : 早期喪失した乳歯のスペースを確保することで後継永久歯の正常な萌出が期待でき、歯列不正の抑制につながる。
第二乳臼歯が喪失した場合は現状では第一乳臼歯を支台としたクラウンループかバンドループによる保隙になるが、う蝕が軽症化してい
る現状では歯質の切削を伴わないバンドループを選択することが多い。しかし、第一乳臼歯を支台にしたバンドループは歯自体が小さい
ため、装置が脱落・破折したり、第一乳臼歯の歯冠が破折するなどのトラブルが非常に多い。そこで、第一大臼歯を支台とするバンドルー
プが必要となるが、現状では自費診療になる。同一歯に対する保隙で、保険と自費診療に分かれるため患者の理解が得られにくい。
第一大臼歯が萌出後は第一大臼歯を支台にしたバンドループの保隙装置
を認めることにより、保隙装置も安定し、保隙治療の効果が確実に十分
に高まるとともに、保険診療となり患者さんの保隙処置への理解と満足
度が向上する。

現在の診療報酬では、第二乳臼歯が早期に喪失した症例では
第一乳臼歯を支台にした保隙装置しか認められていない。

う蝕多発時代に始まった乳歯の保隙装置は保険導入され、
(写真上)
臨床現場において保隙処置の有用性がしっかりと認識されるよ
うになったが、う蝕が軽症化してきた現在では歯の切削を伴う
処置は適用しにくい例が見られる。
(写真上)に示すように、保隙装置の支台となる歯のう蝕が
重症で第一乳臼歯に乳歯冠装着が必要な場合は現行で問題ない。
(写真下)
しかしながら、保隙装置を装着する歯にう蝕がない、または
軽症の場合で第一大臼歯が萌出した例(写真下)で第一大臼歯
を支台にしたバンドループを使用すると自費診療になる。
現行では、同一歯の保隙に関して保険適用と自費扱いとに分か
れているため、患者の理解が得にくいのが実状である。
3147