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提案書16(3000頁~3199頁) (98 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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※患者数及び実施回数の推定根拠等

本手術法が認められても手術件数が増えることはなく、これまでの歯根露出に対応する既存の同種歯周外科(歯肉弁歯冠側移
動術,歯肉弁側方移動術,遊離歯肉移植術)から置きかわると考えられる。歯根露出に対応した歯周形成外科手術である歯肉
弁歯冠側移動術、歯肉弁側方移動術および遊離歯肉移植術の年間実施件数は3264件であった。このうち50%が結合組織移植術
に置き換わると考えると。結合組織移植術の年間実施件数は1532件となる。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・結合組織移植術は歯周形成外科手術の重要な手術法として歯周治療のガイドライン2022に記載されており、根面被覆では現
在最も応用されている手術法として位置づけられている。
・難易度は上皮下結合組織の採取がやや難しいこと、採取した結合組織を形成した粘膜弁で挟み込み固定する必要があること
から、遊離歯肉移植術より手術の難易度が上昇する。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体制 特になし。
等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門性 日本歯周病学会が示す歯周治療および歯周外科手術に習熟した歯科医師。
や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の要 日本歯周病学会の「歯周治療のガイドライン2022」を参考に行うこと。
件)

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

リスクは一般的な歯周外科手術と同等である。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

結合組織移植術のリスクは一般的な歯周外科手術と同等であるが、供給側の創面が閉鎖創となるとこから術後の疼痛は遊離歯
肉移植術よりも少なく、治癒も迅速で良好である。

⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

予想影響額

妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
その根拠


840点
結合組織移植術は口蓋上皮下の結合組織を採取したのち受給部に粘膜弁を形成し結合組織を挟み込んで固定縫合する。このよ
うに2箇所の部位に難易度の高い外科処置を同時に行う手術法である。そのため遊離歯肉移植術770点より保険点数を高くす
ることが妥当であり,GTR法の1次手術と同じ840点とした。

区分

区分をリストから選択

番号
技術名

該当無し
該当無し

具体的な内容

該当無し

プラスマイナス
予想影響額(円)

1,775,280(円)

増(+)

その根拠

年間に行われている根面被覆を目的とした手術には歯肉弁歯冠側移動術(年間150件)、歯肉弁側方移動術と遊離歯肉移植術
(年間3108件)があり、年間合計3258件が実施されている。このうち70%が結合組織移植術に置きかわると考えると年間2281
件実施されることになる。費用は2281件x840点であり19,160,400円となる。しかし、歯肉弁歯冠側移動術(600点)および歯
肉弁側方移動術と遊離歯肉移植術(770点)の算定が70%減ることになる。この減少分は150件 x 70% x 600点 + 3108件 x
70% x 770点 = 17,382,120円であり、純増分は19,160,400円 - 18,190,620円 = 1,775,280円となる。

備考

自費で結合組織移植術が行われていたことも考えられるが、その数の算出は困難である。また、その数はさほど大きくないと
考える。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

特になし

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

該当無し

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他
⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

⑯参考文献1

⑯参考文献3

d. 届出はしていない
特になし
日本臨床歯周病学会

1)名称

Efficacy of periodontal plastic surgery procedures in the treatment of localized facial gingival recessions. A
systematic review.

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Cairo, F., Nieri, M., & Pagliaro, U.
Journal of Clinical Periodontology, 2014, 41: S44-S62.

4)概要

RCTを含むシステマティックレビューにおいて、根面被覆は種々の手術法と比較して結合組織移植術と歯肉弁歯冠側移動術を組
み合わせることで最も良好な歯根露出の被覆が行われることを示した。

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Subpedicle connective tissue graft versus free gingival graft in the coverage of exposed root surfaces A 5‐year
clinical study
Paolantonio1, M., Murro, C. D., Cattabriga, A., & Cattabriga, M.
Journal of clinical periodontology, 1997, 24.1: 51-56.

4)概要

遊離歯肉移植術と結合組織移植術はともに歯根露出の改善と角化歯肉幅の改善に効果があることが示されたが、結合組織移植
術は遊離歯肉移植術に比べて有意に良好な歯根被覆と歯肉幅の獲得が得られることがわかった。

1)名称

Evaluation of Color and Width of Attached Gingiva Gain in Two Surgical Techniques: Free Gingival Graft and
Connective Tissue Graft Covered By Thin Mucosal Flap, a Clinical Trial

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Raoofi, S., Asadinejad, S. M., & Khorshidi, H.
Journal of Dentistry, 2019, 20.4: 224-231.

4)概要

遊離歯肉移植術と結合組織移植術を比較すると歯肉幅の改善は結合組織移植術で多く、かつ周囲の色調との一致性も結合組織
移植術で有意に一致していた。

1)名称
⑯参考文献2

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

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