提案書16(3000頁~3199頁) (49 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》 |
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整理番号
※事務処理用
提案される医療技術名
申請団体名
主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科
427102
CAD/CAMインレー修復に対する光学印象法
特定非営利活動法人
日本歯科保存学会
37歯科・歯科口腔外科
00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし
提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
有
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
令和4年度
「実績あり」の (複数回提案した場合は、直近の年
場合、右欄も記 度)
CAD/CAMインレー修復に対する光学印象法
提案当時の医療技術名
載する
有
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
レジンインレーと同様の窩洞形成歯を,口腔内スキャナーを用いて,対合歯関係を合わせて歯の形態,隣接歯の状態および
粘膜状態を三次元計測し,インレー体の設計をコンピュータ上で行いデータ保存する技術である.これにより,従来の印象
材,模型材,および咬合採得材を使用せずインレー体の製作が可能になり,そのデータを用いて再製作も可能になる.そし
文字数: 200
て,CAM装置を用いてインレー体を切削製作することができる技術である.
対象疾患名
保険収載が必要な理由
(300字以内)
う蝕症,歯の破折,咬耗症,摩耗症
令和4年改正においてCAD/CAMインレーが保険導入された.この術式は間接法であり印象材を用いて模型を製作必要があ
る.しかし,現在の直接口腔内で光学印象ができるCAD装置によるインレー体の製作寸法精度の両者には有意差はない.ま
た,光学印象を用いて咬合採得も可能となっている.治療はCAM装置一体型で用いれば1日法で歯冠修復を終えることもでき
る.そして光学印象されたデジタルデータは再現が可能であり,再製も容易である.間接法の印象材,模型材および咬合採
得材等の使用は必要なく,患者の違和感あるいは嘔吐反射がない,また,口腔内からの感染症の波及を防ぐ社会と患者に有
益な技術であるために収載が必要である.
文字数: 299
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等
疾患:う蝕症(C2,C3処置歯),歯の破折,咬耗症,摩耗症,病態:歯冠部の部分的な実質欠損を伴う病態,症状:疼痛が
無い,年齢:問わないが永久歯を対象とする.
②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)
方法:インレー窩洞形成された歯,対合歯および咬合関係を口腔内スキャナーで光学印象三次元計測を行い,インレー体の
設計をCAD装置で行う方法である.
実施頻度:金銀パラジウム合金,銀合金インレーの43%及びレジンインレーの30%が実施されると予想される.
期間:インレー窩洞形成当日に光学印象採得及び咬合採得が可能であり,デジタルデータを保存,送信することにより,
CAM装置によりインレー体を製作する.また,CAD装置,CAM装置一体型であれば1日法で修復も可能である.
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)
区分
M
番号
医療技術名
003-1,006-1
印象採得1歯冠修復,咬合採得1歯冠修復
既存の治療法・検査法等の内容
印象採得1歯冠修復は,ブリッジの支台装置の場合を除いて1歯ずつ歯冠修復製作物ごとに既成あるいは各個トレーに各種
印象材を用いて口腔内で行った場合に算定する.咬合採得1歯冠修復は,ブリッジの支台装置を除く歯冠修復の咬合状態を
各種咬合採得材を用いて1歯づつ行う場合が該当する.
④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム
⑤ ④の根拠と
なる研究結果等
研究結果
歯冠修復物であるインレー修復においては,有髄歯の場合,象牙質が露出し,間接法においては印象採得後に仮封処置が施
されるが,装着までの間は仮封材の合着材あるいは合着材が用いられない仮封材が用いられる場合もあり,象牙質は唾液等
に汚染される可能性が高い.また,同様に間接法における無髄歯の場合は,歯質の強度が脆弱となり,窩洞内面の汚染,あ
るいは咬合負担過重が大きい場合には破折の可能性もある.口腔内スキャナーを用いて光学印象採得を行った場合は,従来
の印象材で製作される模型精度と同等の精度が得られ,形成当日にCAM装置を用いてインレー体を製作し,同日に装着が可
能であるところに新規性を認める.そして,従来の印象材,石膏模型材および仮封材等の医療廃棄物が必要なく,また,唾
液等の口腔内浸出液あるいは飛沫からの感染症を防止できる効果が認められる(参考文献⑤).
口腔内スキャナーは,従来の工業会で用いられていたデジタル処置されたデータを用いて行われている,そして,さらにそ
の性能は進歩を遂げ,口腔内で使用可能な口腔内カメラ(スキャナー)で口腔内において非接触で歯の窩洞等をデジタル処
理したものである.その精度は,非ランダム試験ではあるが石膏模型と同等の精度としている.①非ランダム化試験論文:
The effct of preparation designs on the marginal and internal gaps in Cerec3 partial ceramic crowns. Deoggyu
S,Youngah Y,Byoungduck R. J Dent 2009:37.374-382.(参考文献2) ②Digitization of simulated clinical dental
impressions:Virtual three-dimentional analysis of exactness. Anna S.K,Ageneta O, Matts A, Gunilla S-E. Dent
Mter 2009:25.929-936.(参考文献3)
2b
ガイドライン等での位置づけ
⑥普及性
年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等
ガイドライン等での記載なし(右欄にガイドライン等の
現在ガイドラインについては検討中である.
改訂の見込み等を記載する。)
2,555,208
2,555,208
令和3年社会医療診療行為別統計令和3年6月審査分より,レジンインレー(複雑)の算定件数(27,381件)及び金属歯冠
修復インレー(複雑なもの)(修復部位:前歯・小臼歯・大臼歯)・(使用材料:金銀パラジウム合金,銀合金)の算定件
数(476,090件)でそれぞれ連合印象法が用いられていると推定し,それぞれ12カ月を乗して,総年間算定件数とした.ま
た,咬合採得も同数の算定件数が該当すると推測した.これらの総年間算定件数からCAD/CAMインレーのための光学印象法
が用いられると想定される件数はレジンインレーではその30%,金属歯冠修復インレーではその43%(同統計より,全部金
属冠の請求件数とCAD/CAM冠請求件数の割合から算出した)と推測してその合計2,555,208が対象患者数および国内年間実施
回数になると推定算出した.
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